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【B/S分かりやすい財務分析】利益剰余金多い・内部留保厚い=現金多い安全な会社ではない

 
お金を蓄えている男性の写真(利益剰余金、内部留保のイメージ)
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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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上記2つの記事の中で、お金の流れ(調達・運用→利益)や自己資本(比率)と言った内容を紹介しましたが、今回はそれを少し補足する記事です。

利益剰余金が多い(内部留保が厚い)からと言って必ずしも現金が多い安全な会社ではない

自己資本比率は会社の安全性を図る経営指標で、自己資本比率の目安は30%以上で高い方が良いと言われています。
もちろん、業種や資産のバランス(固定資産が多い、流動資産が多い等)により多少異なってきますが…。

自己資本比率=純資産/総資産×100

自己資本(純資産に計上されている金額)とは返す必要のないお金ですし、自己資本比率が高いということは借入が相対的に少ないということであり、いざという時に銀行から借入出来る余裕があるとも言えます。

自己資本が増える要因は、株式発行(資本金調達)などの手段もありますが、基本的には事業活動を行い利益が出て配当金等の処理が終わった残りが「純資産の利益剰余金」という科目に入ります。当然、社歴が長くその間ずっと黒字が続いていれば、普通は利益剰余金が蓄えられていく訳です(*補足参照)。
従って、そうした黒字企業の会社の純資産(ex.「資本金」+「利益剰余金」)は利益剰余金が多い(内部留保が厚い)状態になっているはずです。
(*補足:社歴に割に利益剰余金が少ない会社は過去に大きな赤字を出したとか、会社の方針(利益を残さない等)と言ったことが考えられます。)

借入金の額にもよりますが、内部留保が積み上がればその分自己資本比率も高くなります。

しかし、B/Sの基本は右側は資金の調達方法、左側は調達した資金を資産に変えて、それを運用することで利益を出すというものです。
この原則で見ると、確かに純資産自体(資本金+利益剰余金)は多いかもしれませんが、そのお金がどこに?何に使われているか?ということを見なければなりません。

そのまま、現金・預金として残っていれば、自己資本比率が高い=安心安全な会社(キャッシュリッチな会社)と呼べるかもしれませんが、資産の部を見ると現金・預金はあまりなく、商品(在庫)や有形固定資産(土地、建物、機械設備)に消えている可能性もあります。
万が一、お金に変えづらい資産(滞留在庫や価値のない在庫、土地、建物など)ばかりになっていると単純に安全な会社とは言えなくなります。このことを頭の片隅に入れておいて下さい。

B/Sの右側の純資産(特に利益剰余金)の額や、自己資本比率のパーセンテージに惑わされないようにB/S全体を俯瞰的に見て、お金の流れ(調達・運用→利益)を把握するようにしましょう。

おまけ:分かりやすいように事例を交えて紹介

さて、ここまで述べた内容を分かりやすいように、上記関連記事で用いた事例で紹介したいと思います。

①期首のB/S
資本金100で本屋を開業

資産純資産
現金 100資本金 100

②期中の取引
 →現金50を使って仕入(商品@10×5冊)50を購入
 →期中で三冊販売。売上60(@20×3冊)をあげ、現金60が入金。売上原価は30(@10×3冊)で、利益30が発生。
 →期末、商品20が在庫として残り、利益30をそのまま利益剰余金に振替えている

③期末のB/S

資産純資産
現金 110資本金 100
商品  20利益剰余金 30

①〜③までの流れを踏まえると、期首に比べ利益剰余金が30、現金が10増加。
(期末では商品在庫(20)も発生していたので、利益(30)=現金(30)増加という訳ではないです…)

とりあえず、純資産は100→130と増えています。
一方で、資産の方も同じだけ30増えますが、調達した資金は資産に変わり運用されているので、増えた分30がそのまま全て現金となる訳ではなく、この事例では現金10、商品20へと変わっていることが分かります。

そして、翌期に近隣への本の配達や移動販売用も兼ねて車両20を現金で購入したとすれば、B/Sは次のようになります。

資産負債 (0)
現金 90純資産
商品 20資本金 100
車両 20利益剰余金 30

つまり、純資産の額は変わらないものの、現金が違う資産(車両)となり、減少していることが分かります。このように利益剰余金が多い、内部留保が厚いからといって、現金が多く安全な会社と言える訳ではないということです。
今回は車なので、よほど特殊な外装でなければ中古車として売却(現金化)出来ると思いますが、これが製造業で必要となる工場や倉庫、機械設備になると早期の現金化が難しくなります。

この事例は、初心者でも分かりやすくイメージしやすいように非常に簡略したものですが、実際の決算書においても、調達された資金が資産のどこに使われているかしっかり確認するようにしましょう。

以上、いつもより短めの記事になりましたが、自己資本比率やB/Sの見方の補足説明でした。

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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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