【木下大サーカス再開】金沢新潟公演中止で収入激減もCF支援でコロナ乗越え立川公演開催予定
【注意:アイキャッチの画像は「福岡公演」の様子】
上記関連記事に書いている通り、昨年末(2019年12月)に木下大サーカス福岡公演を観に行きました。
しかし、新型コロナウィルスの影響もあり、福岡公演は最終日の3月8日を待たず2月28日で打切り。金沢公演(3月22日(日)〜5月31日(日))は途中の3日間(3月28〜30日)だけで打ち切り、そして新潟公演は全面自粛(中止、6月20日(土)~8月31日(月))となっていました。
その後の動向が気になっていましたが、良い知らせが2つ入ってきたので今回はそれを取り上げたいと思います。
世界では…新型コロナでシルク・ドゥ・ソレイユ経営破綻
元々、カナダのサーカス劇団である「シルク・ドゥ・ソレイユ」に関しては、3月下旬に、従業員の9割超を一時解雇(レイオフ)するというニュースがあり、その後の動向が気になっていた方もいたと思います。
そして、2020年6月29日に、「シルク・ドゥ・ソレイユ」が経営破綻し、レイオフしていた従業員(3,480名)を即解雇するという衝撃的なニュースが飛び込んできました。
このニュースを受けて、「世界三大サーカス」の一つでもあり、我ら日本が誇る「木下大サーカス」は大丈夫なのだろうか?と心配していた方も大勢いたのではないでしょうか?
7月15日から9月22日までCF支援(クラウドファンディング)受付中
まず、「良い知らせの一つ目」は、7月15日よりクラウドファンディング(CF)による支援が始まったことです。
公演中止(自粛)によって営業収入が激減し、毀損した運営資金をカバーするためのクラウドファンディングです。目標金額は1,000万円。
(1)動物たちの食事代・健康管理費
(2)機材・設備のメンテナンス費
(3)新型コロナ問題に対応している医療従事者への寄付
(3)新型コロナ問題に対応している医療従事者への寄付について
CFサイト内の記載によれば、何でも、金沢公演の自粛中に病院の看護師さんたちが訪ねてきて、「サーカス楽しみにしてます」というお手紙とともに、お志(10万円)を置いていかれたそうです。
コロナ禍で医療従事者の方も大変な状況の中でのお心遣いに心打たれからです。とは言え、自分たちも新型コロナウィルスの影響による公演自粛で営業収入が激減しているのにもかからわず支援金の一部を「医療従事者への寄付」へ充てるというの素晴らしいですね。
ちなみCFによる目標額は1,000万円でしたが、木下大サーカスの全国的な知名度の高さあって、既に達成されておりますが、支援の期限は9月22日まで受付中です(補足:2020年7月22日時点で15,400千円を超えていました)。
8月1日から立川公演が開催予定(前売り券は7月26日から)!
さて、「良い知らせ2つ目」は、8月1日(土)から東京都の立川で「立川公演」が開催されるということです。
もちろん、新型コロナウィルス感染予防対策を取った上での上演となります。
・8月1日(土)〜12月14日(月)
但し、新型コロナの感染状況により公演期間の変更の可能性あり。
・なお、8月1日(土)から9月11日(金)まではソフトオープンの予定。
ソフトオープンとは?
「『ソフトオープン』って具体的にどんな感じなの?」と思って「木下大サーカスのHP」を見回したのですが詳細は分からず。
ただ、公演のチラシには「東京都のコロナ対策の方針がステップ3:屋内1,000人の許可が出された日から段階的にソフトオープンとします」と書かれているので、徐々に東京都のコロナ対策の方針に則り、収容人数の上限は守りつつ徐々にお客さんの数を増やしていくということだと考えられます。
ちなみに、プロ野球は7月10日から5,000人を上限に観客を入れ始めました。
福岡ソフトバンクホークスの場合は、ホームゲームだった7月10日〜7月12日の3日間で10日約1,500人、11日約2,500人、12日約5,000人という段階的に観客を増やす方針を取りました。しかも、ファンクラブ会員などに限定した抽選制で入場無料。
これは運営方法の確認や、シミュレーションに万全を期すためといったことが背景にあります。また、試行錯誤での実施のため、お客さんにも多かれ少なかれ不便をかけてしまうだろうということでファンクラブ会員かつ無料抽選という方法を選択したようです。
(補足:実際の入場者数は、10日1,839人、11日3,419人、12日4,873人と差異がありますが、これは急遽来れなくなる人もいるということを考慮して、当選人数を多めにしている為です)
木下大サーカスが、どのようなソフトオープン(ビジネス用語で言えば「ソフトランディング 」)されるのか分かりませんが、公演初日などはサーカスの関係者を多めにしたり、お客さんの数を絞ったりする可能性もありますね。
もちろん、新型コロナ対策の内容を見ると、総入場者数を50%の900名に制限し、1席ずつ空けて着席するようになっていますので、いきなり900名近い人数を入れる可能性も考えられますが…。
木下大サーカス・福岡公演での感想や座席位置(見やすい席)等について
木下大サーカスの感想や座席(見やすい席)等については、下記の関連記事をご覧下さい。
尚、8月からの立川公演は新型コロナウィルスの感染防止対策を行ったうえでの案内・上演となるので、混雑状況やプログラム、座席位置(座席ごとの見やすさ)等、福岡公演とは異なる点も多々あると思いますので、参考程度にご覧になっていただければ幸いです。
サーカス観戦時における新型コロナの感染リスクの検討(素人目線です)
加えて立川公演は、収容人数50%以下での開催となるので、混雑具合などかなり状況が違うことが予想されます。従って、本内容は所詮素人目線での意見であることにご留意下さい。
また、新型コロナウィルスの感染防止対策や予防、注意点等は、必ず専門家の意見や木下大サーカスのコロナ対策などを参考に各自ご対応頂きますよう宜しくお願い致します。
新型コロナウィルスの感染予防対策が取られるとはいえ、観戦時の感染リスクが気になる方もいるのではないでしょうか?
そこで福岡公演に行った経験をもとに、飛沫感染と接触感染の点から感染リスクを少し考えてみたいと思います。
まずは、飛沫感染にしろ、接触感染にしろ、木下大サーカスのHP内にある新型コロナウィルスの感染予防対策をお客さんがしっかり守ること、そして守っていないお客さんがいればサーカスのスタッフが注意をしてお客さんにルールを守らせることが大前提と言えます。
折角ルールがあっても、しっかり運用が出来ていないと感染予防が水の泡となりますからね。
マスクの着用や咳エチケット、こまめな手洗い、サーモグラフィーによる検温、体調不良者の入場自粛などですね。事前にしっかりと読んで、サーカス団並びに他のお客さんの迷惑にかならないようにしましょう。
<飛沫感染について>
サーカス観戦時ですが、サーカスショーで驚くような演技が見られるとは言え、プロ野球やサッカーの応援や得点シーン・ゴールシーンのように大声を出して叫ぶようなケースはあまりないと思います。むしろ、「凄い!」というときは拍手が起こってたように思います。また、実際、私が見ていた時は、隣の友人と「凄いよね〜」「ちょっとありえないよね?」と演技の合間合間に少し感想を言い合う程度でした。
会話に集中してしまうと折角の凄い演技を見逃してしまうので、お喋りをしている余裕はないというのが正直なところです。
ただし、入場後のテント外縁にある売店ではビールの販売もしているようなので、アルコールが入ったお客さんがどうなるか…という点と、子供がどこまで大声での歓声やマスクの着用を我慢できるかという点には少々懸念はあります。
あとは、大テントとは言え「屋内扱い」になるので「換気」の問題ですね。
主催者が発表している感染防止対策によれば、「換気システム(法定基準の約1.8倍)により常時換気が行われていること、入場時・休憩時・退出時は全ての出入り口を大きく開放し十分な換気を行う」とありますので、お客さんがしっかりマスクを着けていれば大きな問題はなさそうな気がします。
実際、冬場(2019年12月)に行った時は、テント内が暑いぐらいでしたが、人の熱気が籠もっているというよりは、しっかりと暖房空調が効いていた感覚です。
(過去の公演の感想を見ると、寒い日は足元が冷えて寒かったという感想もあったので、テント自体がそれなりに通気性(というか隙間?)があるような感じがします)
<接触感染について>
「会場内について」
私が行った福岡公演は、おそらく定員ギリギリ(1,800名)だったので、正直横同士の余裕はあまりなかったので多少の接触はありましたが、今回は50%の収容で1席ずつ間隔を空けるとのことなので、座っている間で隣の人との接触はないだろうと思います。しかし、席の前後にそれほどスペースがある訳ではないので、休憩時間の移動で前を通してあげたりする時に多少の接触はあるかもしれませんね。
「会場外(トイレや売店)について」
実は一番混雑するのが、開始前や休憩時間中の売店やトイレだと思います。
収容人数が半分になっているとは言え、来場記念にグッズを買ったり、飲み物や食べ物を買う人(特に親子連れ)、トイレを利用する人はそれなりにいると思います。休憩時間はみんな一緒の時間帯なので尚更です(座席位置によって休憩時間をズラすと混雑具合も違うと思いますが、立川公演の時に運営側がどのように判断するのかは不明)。
また、(入場ゲートをくぐってからの)テントの外縁に売店やトイレがあるのですが、そこまで広いスペースがある訳ではないし、場所によっては通路が少し狭くなっている部分もありましたので、トイレや売店の購入待ちでソーシャルディスタンスがしっかり取れる体制が整っているかか問題でしょう。
あと、トイレ自体が結構混みますし(女性トイレは特にだと思います)、また不特定多数が利用するので、手洗いは必須です。
個人的には売店やトイレ以外で何かに手で触れるというケースはほとんどないと思いますが、余計なものには極力触れないというのは鉄則です。ハンディタイプのアルコール消毒液など持参すると安心だと思います。
*コロナ感染防止対策の一環として、座席の前後やテント外縁部(売店やグッズ、トイレ)のスペースを通常より広げていたり、座席位置ごとに休憩時間をズラしたりといった可能性も考えられます。
また、混雑回避、迷惑回避のため、万が一、売店なしやアルコールの販売なしといった対応が取られれば前述したような懸念は杞憂に終わります。ただ、HPには売店で購入したものは大テント(会場内)でも食べられますと書かれているので、その可能性(売店なし・アルコールなし)は低そうです。
いずれにしろ、感染防止対策の実態は、実際に行かれた方の体験談がネット等にアップされるのを待つのが無難でしょう。
但し、新型コロナウィルス拡大による懸念も…
ご存知の通り、関東や関西でも新型コロナウィルスの感染拡大しています。政府が推し進めていた「GoToキャンペーン」も東京は対象外になるなど(状況とタイミングを考えれば至極当然ですが…そもそもこの計画が出た当初から時期早々だと思ってますし)、依然コロナウィルスの収束は見えていない状況です。むしろ、第二波に突入といった感じ。
また、8月1日から予定しているプロスポーツやコンサートなど大規模イベント開催制限の一段の緩和(制限が撤廃される。但し、屋内は収容人数の50%以内)を見直す動きも出ています。
今後の感染状況次第では、再び休業要請が出る可能性も無きにしも非ずなので、木下大サーカスに足を運ぶ予定の方はHP等をしっかり確認しておいた方が良いです。
福岡公演のように、感染状況の広がり次第では会期末を待たずに途中で打ち切りになる可能性もあります。もし行かれる方は、早めに観に行く方が良いかなと思います。
まとめ
・既にCFの目標額達成済みだが、9月22日まで受付中。
・8月1日から立川公演開催。(チケット前売りは7月26日から)
・関東や関西を中心に新型コロナウィルス感染拡大中。観に行く前に必ずHP等で最新情報の入手を!
・今後の新型コロナの感染拡大状況次第では、福岡公演のように会期末を待たずに途中で打ち切りとなる可能性も…。観に行くなら早い方が良いかも!?