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辞めさせたい社員(従業員)への対応。退職勧奨(肩たたき)の可否とポイント

 
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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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採用した全ての社員(パート、アルバイト含む)が、問題のない社員であれば良いのですが、なんらかのトラブル(人間関係、能力関係)が発生してしまうのが世の常です。

今回は、辞めさせたい社員に対しての対応について少し取り上げてみたいと思います(いつもより短めの記事です)。

少しドキッとするタイトル名を使用しましたが、この記事は、決して、従業員を辞めさせることを増長させるものではありません
その点くれぐれも誤解のないようにお願い致します。

しかし、場合によっては労使ともに不満を抱えるまま働き続けるのは肉体的にも精神的にもよろしくない場合があります(例えば、業種や社風がその人に合っていなかったり、その従業員自身は良くとも、周り従業員に迷惑かけてばかりいたり…)。
1日、いや一生の大半を過ごすことになる職場が楽しくない、不満しかない、そんな状況で働き続けるのはお互いにとってマイナスではないでしょうか。
後述しているように従業員はいつでも辞めることが出来ます。一方で、経営者はそう簡単に従業員を辞めさせることはできません。とは言え、「退職勧奨」という方法もあるということを経営者の方にも知識の一つとして知っておいていただきたいという思いもあり、この記事を書いております。

経営者なら、一度や二度「辞めさせたい」と思ったことがあるはず!

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見出しに掲げたこの問いに「そんなことを思ったことは一度もない」と答える経営者は少ないのではないでしょうか?
従業員との人間関係(性格)や働きぶりに満足しているのであれば、とても恵まれた環境にあると思います。羨ましい限りです。

しかし、簡単に辞めさせる事が出来ないのが日本の法律

そう思ったところで、よっぽど悪いこと(暴力や横領など)が起こらない限り、「実際に辞めさせる」という行動にまで至らないのが一般的な感覚だと思います。おそらく中小企業の経営者は従業員を家族のように大切に思っているからです。

しかし、たまに解雇予告手当てを払えば辞めさせても大丈夫なんて思っている経営者の方がいらっしゃいますが、これは間違いですのでお気をつけください。(詳細はまた別の投稿で)

そもそも、日本の法律上、従業員を簡単に辞めさせることは出来ません。
個々のケースにもよりますが、司法の場で「解雇権の濫用」として「解雇無効」と判断されるケースがよく見受けられます。「解雇は難しく、特に労使間で揉めた場合は、裁判沙汰まで発展する」ぐらいに捉えておいた方が良いです。

一方で、社員側から辞めるというのは比較的簡単です。
現実的には、引き継ぎの期間など考慮する必要がありますが、法律上は、2週間前に「辞める(契約の解除)」という意思表示をすれば、辞めることが出来ます(ただし、契約期間の定めがある場合や合意退職の申し込みの場合は両者の合意が必要です)。

「辞めたらどうか?」と働きかけること(肩たたき)は違法ではない

サラリーマンに対して退職を迫る写真

さて、今回の記事の本題ですが、俗にいう「肩たたき」が良いのか悪いのかということです。
「肩たたき」。ドラマなどで目にする光景ですよね?

結論から言えば、退職勧奨は違法ではありません。

但し、あまりにやりすぎる(肩を叩きすぎる)と違法と言われる可能性があります。
例えば、何度も何度も退職勧奨を迫ったり、比例原則が成立しないようなものは違法となる可能性があります。また、過度の退職勧奨は無効だという判例も出ています。
ちなみに、「比例原則」とは、相当性(の原則)とも言い換えることが出来ます。例えば、1、2回遅刻をしたからといって、それを理由として退職を迫るということは駄目だということです(懲戒処分も比例原則が適用されます)。

退職勧奨(肩たたき)何回までならOK?

「何回までなら?」という質問に対する答えはありません。ここまでならOKといった基準や線引きを設けることが出来ないからです。

注:「解雇の自由化」についてはこちらの記事でも少し触れています。

そもそも、退職勧奨が違法ではないというのは、会社側からの「辞めないか」「辞めたらどうか」という問いかけに対して、どうするか(「辞める」「辞めない」)を決めるのは、従業員側の自由意志に任せてあるからです。

ですが、一度、「辞めない」という決断をした従業員に対して、しつこく退職勧奨を迫ることは、自由意志に対して脅迫、強制を強いるものであり認められないということです。正当な範囲を超えるような退職勧奨は、NGだということを覚えておきましょう。

退職勧奨(肩たたき)のポイント

これをやれば上手くいくなんて王道はありませんが、一般的には退職勧奨と同時に、退職金の積み増しなどを提案する(条件提示)という方法が採られることが多いようです。

また、退職勧奨を行う前に、会社としてやるべきことはやって下さい。
例えば、「営業成績が悪い」、「態度が悪く周りの従業員にも悪影響を与える」などといった理由で退職勧奨を行うのであれば、しっかりと指導や注意を行うということです。営業であれば、営業のやり方などノウハウを提供、場合によっては同行し手本を見せるなどきちんと注意指導を行うべきです。
それでも、一向に改善しないといった場合に初めて退職勧奨のステップに移るという具合です。会社がやるべきことをやらずに一方的かつ急に退職勧奨を行うのは時期早々でしょう。

あとは、その従業員に対してどのような言葉を投げかけるかも大変重要です。
(経営者の立場だと中々想像しづらいかもしれませんが)仮に退職勧奨をするのが「その従業員が不要だ」、「この会社には必要ない」ということを前面に押し出したような説得であれば、後々もめるのは間違いないでしょう。その人のプライドや尊厳を踏みにじって、穏便な退職にこぎ着けるのは困難でしょう。

「会社、企業」はつまるところ従業員がいなくては成り立ちません。退職勧奨を行うにしても、退職してもらう際の条件(例えば退職金の上乗せなど)や言葉遣いには十分気をつけるべきです。
また、最近では、SNSやブログ等で簡単に自分の意見を発信することが出来ます。あまりにひどい退職勧奨(退職勧奨に限りませんが)を行うと、今度は自社にそれが降りかかる可能性(求人を出しても集まらないなど)もあります。
(例えば、ドラマなどで見られるように「君のような社員は、うちには必要ないから、辞めてくれないか?」なんてセリフを吐いた日には…)
もし退職勧奨を行うという場合は、こういったことも十分気をつけて対応して下さい。

忘れてはならない!退職勧奨の弊害

退職勧奨の相手に対して、思いやりを持って接するのは勿論ですが、退職勧奨によるマイナスの影響も忘れてはなりません。

退職勧奨がうまく行くにせよ、行かないにせよ、そういう行為が社内で起こったことが分かれば、残っている従業員のモチベーションや職場の雰囲気にも影響します。

(往往にして退職勧奨の相手は、他の従業員も、辞めて欲しいと思っているとは思いますが・・・)
「次は私かもしれない」
「(退職勧奨をクビ、リストラと捉える方もいる)従業員をクビ(リストラ)にするような会社には居たくない」
と思う従業員も中に入るかもしれません。

こうしたマイナスの影響も考えられますので、やはり退職勧奨は慎重かつ誠実に進めるべきです。

退職勧奨ではななく、リストラの場合の例ですが、コスト削減の一環としてリストラを行った会社は、従業員のパフォーマンスが低下したそうです。
実に、職場の雰囲気の悪化で最大で50%ものパフォーマンスの減少に繋がったそうです。もちろんパフォーマンス低下の影響が、コスト削減で得た利益を食いつぶすほどのインパクトだったということは言うまでもありません。
コスト削減という目に見える形だけではなく、残された職員(職場の雰囲気も含め)のパフォーマンスへの影響という、見えない部分にも十分注意が必要となります。

まとめ

今回は、退職勧奨の可否やポイントについて紹介しました。そして、どんな退職勧奨の方法だったら大丈夫だと一概に言えるようなものでもありません。

先でも触れていますが、会社とは人(従業員)が命とも言えます。あまりにもひどい退職勧奨を行えば、それがネットで晒され、悪い評判が立ち、採用にも影響する事態も考えられます。誠実な対応を心がけること忘れないようにして下さい。

そして、こういったこと(裁判に発展など)が起こらなくて済むように、従業員採用の段階から十分に気をつけておくべきだと思います。例えば、一緒に働いている従業員にも面接に加わってもらつて、その人の人となりを見てもらう、採用決定する前にインフォーマルな会合を設けて採用予定者の普段の様子を観察してみるなど、多額のお金をかけなくても少しの工夫と多少の時間をかけることで一段階上の採用を行うことも可能なので、社内で検討してみることも大切です。

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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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