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12月2日は「社会保険労務士の日」

従業員を一人雇用すると費用(コスト)がいくらかかるか知っていますか?

 
雇用する写真
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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格に1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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「はじめて従業員を雇うときに事前に押さえておきたい3つのポイント」でも少し触れていますが、この記事では、従業員を一人雇用したときにかかる費用(コスト)について考察していきたいと思います。

兎にも角にも経営者の方は、
「人件費(従業員を雇う)」=「給料分を払えばよい」ではないということだけは、最低限押さえておきましょう。

では、これから順を追ってみていきます。

知っていましたか?給料以外にもこんなものにお金がかかります

費用項目と電卓の写真

ここでは、従業員を雇うと給料以外に一体どんなものにお金がかかるのかを具体的にみていきます。

費用項目 支払い義務 内容 負担者
給料 あり 従業員の労働の対価として支払う 会社
社会保険料 あり
(要件を満たした場合)
社会保険料(健康保険、厚生年金保険、介護保険)の加入要件を満たしている場合、会社は加入の手続きを行わなければならない 会社・従業員
労働保険料 あり
(要件を満たした場合)
労働保険(雇用保険・労災保険)の加入要件を満たしている場合、会社は加入の手続きを行わなければならない 会社・従業員
(労災保険料は全額会社負担)
通勤手当 なし
(会社で自由に決定)
通勤手当の支払い有無、金額は自由 会社
昇給 なし
(会社で自由に決定)
会社で定めた頻度や基準、金額に準ずる
賞与 なし
(会社で自由に決定)
会社で定めた頻度や基準・金額に準ずる
退職金 なし
(会社で自由に決定)
会社で定めた基準に準ずる
福利厚生 なし
(会社で自由に決定)
法律で定められている法定福利費以外の福利厚生は会社で定めた内容に準ずる
その他 なし
(会社で自由に決定)
採用活動の費用、備品の負担など

社会保険や労働保険の加入要件等は改めて別の記事で触れますが、まずは上の表から従業員を雇用すると給料以外にも、様々な費用が発生することがお分かりになると思います。

会社で正社員を一人雇用した場合の費用(コスト)

人件費の写真

ここからは、具体的な数値を使って見ていきましょう。

ひとまずイメージしやすいように、会社(法人、個人事業主ではない)で、正社員を一人雇用した場合の費用を見ていきたいと思います。

ちなみに、厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査(初任給)」によると、平成29年度の大学卒の初任給は、206.1千円とのことです。

ここでは、計算を簡略化するため、月給200千円(20万円)で試算していきたいと思います。

まず、「人件費=給料」と考えている経営者の場合だと、おそらく「2,400千円(月給200千円×12ヶ月)ほどコストが増えるのか〜」といった感じで捉えるのだろうと思います。

ですが、実際には、社会保険料、労働保険料等の費用もかかってきますので、単純なものではありません。

会社(法人、福岡県、平成30年度、正社員(新卒23歳)、飲食店、月給20万円)の場合だと、健康保険料厚生年金保険料がかかります。

金額としては、健康保険料20,460円、厚生年金保険料36,600円がそれぞれかかってきます。

この金額を労使(会社と従業員)で折半しますので、28,530円(内訳:健康保険料10,230円、厚生年金保険料18,300円)を会社が負担することになります。

続いて、雇用保険料と労災保険料(全額会社負担)もかかってきます。

具体的には、雇用保険料として1,200円(ちなみに従業員負担は600円)、労災保険料600円となります。

これらを合算すると、230,330円となります。

「人件費=給料」と単純に考えていた場合と比較して、ひと月当たりで約30千円の差が生じてきます。

さらにこれを年換算すれば2,763,960円となり、

総額で363,960円(2,763,960円−2,400,000円)の差となります。

さらに、経営者の視点でみていくと、損益計算書では、人件費は販管費に組み込まれますので、最低でも粗利益(売上高−売上原価)の段階で、この人件費分を賄っておくのが望ましい訳です。

つまり、従業員を雇用したことでの粗利益の増加額が、人件費(2,763,960円)を上回っている必要があります。

一般に、飲食店の粗利益率は60〜70%と言われているので、従業員を雇う前と雇った後で、4,252千円以上(粗利益率65%で計算)の売上高の増加が達成できていれば、従業員を雇った甲斐があったということになります。

基本的に事業拡大のために従業員を雇う訳ですから、その費用対効果(経費(人件費)増加に対して、売上高(粗利益)増加)が得られることが大切です。

「はじめて従業員を雇うときに事前に押さえておきたい3つのポイント」でも触れていますが、何のために従業員を雇用するのかも、しっかりと事前に考えてから採用活動を行いましょう。

少し話が逸れましたが、「従業員を雇う」ということは、「従業員の生活を守るということ」に直結しています。「仕事は命がけ。自分の命だけでなく、奥さんとか子供、その会社で働いている人の家族やペット。その方がたの幸せまで全部引き受けることになる」と納税額日本一の斎藤一人さんも同じような事を述べています。だからこそ、こういった費用感覚を養っておくことも非常に大切です。

さて、今回は非常に単純化したモデルで、従業員を一人雇用した場合の費用(コスト)を試算してみました。

当然、会社で通勤手当や賞与などの支給を決めていれば、従業員の報酬額が増加するため、それに伴い各種保険料額も増加しますのでその点お含みおき下さい。
(報酬額が各保険料の算定基礎(ex.社会保険:標準報酬月額、労働保険:賃金総額)となっている為)

なお、今回の計算では以下の設定、料率等で計算しています。

都道府県:福岡 / 使用形態:正社員(大学新卒)/ 業種:飲食店

報酬:200千円(月給)/ 交通費、賞与等:なし

平成30年度各種保険料率:
健康保険料率:10.23%(全国健康保険協会)、厚生年金保険料率:18.3%
雇用保険料率:6/1000(一般の事業)、労災保険料率:3/1000(卸売業・小売業・飲食店又は宿泊業)

おまけ:給料の3倍稼ぐ必要がある(談・松下幸之助)

先の見出しの中で、従業員を雇う以上、費用対効果を考えなければならないと述べました。雇う費用(コスト)に見合う売上増加(プロフィット)が必要ということです。

かの松下幸之助氏は、「月給が10万円の人であれば、少なくとも30万円の働きをしなくてはならない」と述べています。これが「社会人は給料の3倍稼がないと一人前とは言えない」という話の大元になっているのかもしれません。

会社が従業員に給料を支払うのみならず、従業員も会社を儲けさせる必要があります。そうすることで、巡り巡って自分にも給料増加という形で返って来るからです。「生活のために働いている」「給料分の働きはしている」といった意識を持つ従業員では、本当の意味で会社の役には立っていないとも言えます。

先の計算では、人件費の約1.5倍の売上高になっていますが、このような考え方もあるということも経営者の皆さんは覚えておいて損はないと思いますし、従業員の稼ぎの目安や評価に活用してみるのもありかと思います。

従業員を初めて雇う時に事業主が必要な手続と知識(労働保険編)

下記は、実際に従業員を初めて雇った時に、事業主が必要な手続と知識(労働保険編)をまとめた記事です。(社会保険編は、後日投稿予定)
是非、こちらも参考にして下さい。

まとめ

今回の記事では、従業員を一人雇用したときにかかる費用を説明しました。

仮に、月給200千円で雇っても、社会保険料等の支払いもあり実際には約230千円の負担がかかってくる訳です。

この機会に経営者の方々は、給料以外にも様々な費用がかかってくるということを肝に命じておいて下さい。そして、人を雇うということは、その人の人生をも背負っているということも忘れないで下さい。

是非、こちらの記事も合わせてご参照下さい。

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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格に1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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  1. […] 参照元:hopconsulting 従業員を一人雇用すると費用はいくらかかるか知っていますか? […]

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