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【P/L初心者でも分かりやすい財務分析】純利益の赤字黒字より本業の稼ぎの営業利益が重要

 
売上高と利益の写真
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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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今回は【P/L編】です。

売上高、純利益、コスト(売上原価、販管費(人件費))と言った用語はニュース等でも耳にする言葉なので、数字が苦手な方でもP/L(損益計算書)の方は比較的取っ付きやすいなのではないでしょうか?

利益の種類と意味を知っておく

P/L(損益計算書)の方が比較的馴染みやすいとは言え、P/Lの項目もそれなりの数があります。
今回は本記事の内容に合わせて「利益」と名の付く部分だけ取り上げておきます。

売上総利益(粗利益)

売上総利益よりも「粗利(粗利益)」の方が馴染み深いかも知れませんね。
売上総利益(粗利益)は売上高から売上原価を引くと求められます。

計算式:売上総利益(粗利益)=売上高−売上原価

仮に売上高が前年比横這いであっても、生産効率が向上したり、コスト削減策が上手くいけば、売上原価を抑えられるので、その分、(売上高が変わらなくても)利益(儲け)が多くなります。

営業利益

売上総利益から販売費及び一般管理費(販管費)を引くと営業利益が求められます。

計算式:営業利益=売上総利益−販売費及び一般管理費(販管費)

また、営業利益を「本業で稼いだ利益」と呼びます。

経常利益(ケイツネ)

粗利益と同様に経常利益も「経常(ケイツネ)」と呼ばれることの方が多いです。

経常利益は企業が通常行なっている事業活動における利益を意味します。

計算式:経常利益=営業利益+営業外収益−営業外費用

ちなみに、営業外利益としては「受取利息」「受取配当金」。営業外費用としては「支払利息」が代表的なものとなります。
一時期、大企業などでは、営業外費用に「為替差損」や「デリバティブ損失」が計上されることが流行りました(笑)。

税引き前当期純利益及び当期純利益

税引前当期純利益と当期純利益はセットみたいなものなので一緒に説明します。

税引前当期純利益

税引前当期純利益は、経常利益に特別利益を加算したり特別損失を引いたりすることで求められます。

「特別」という名前が付くぐらいですから、企業の通常の事業活動の中で発生する収益や費用ではなく、その期限定のものや、突発的に発生したものがここに含まれることになります。
特別利益としては、「固定資産売却益」「有価証券売却益」、特別損失としては、「固定資産売却損」「減損損失」「投資・債権評価損」などが該当します。

計算式:税引前当期純利益=経常利益+特別利益−特別損失

当期純利益

税引前純利益から法人税、住民税や事業税を引いて求められる最終的な利益が純利益となります。
国の税法に基づいたものなので、企業側でどうこうできるものでもなく、税金関係が引かれて最終的にこのくらいの金額になるんだなぐらいの認識で結構だと思います。おそらく財務分析の中で、税金関係部分を分析することもあまりないはずです。

計算式:当期純利益=税引前当期純利益−(法人税、事業税、住民税)

重要視すべきは本業の稼ぎ!

営業利益の写真
注意事項
コロナ禍により、本業で稼ぎたくても稼げない状況が起こっていますので、 その辺りも念頭に置いた上で、本記事を参考にして頂ければと思います。(詳しくは本記事内での見出し「注意事項」で触れております)

ニュース等では「売上高と純利益」が大きく報道されることが多いかと思います

また経営者も、最終的な利益である「純利益」の赤黒(赤字/黒字)に一喜一憂する傾向があるように思います。

勿論、売上高や純利益を気にすることが悪い訳ではありません。
ですが、個人的に私が一番重要視している項目は「純利益」ではなく「営業利益」です。
その次が「経常利益」。そして最後が「純利益」の順です。

個人的に重視する利益項目の順位
1位「営業利益」≧2位「経常利益」>3位「純利益」
【補足】
人によって経常利益を重要視する場合もありますが、中小企業の場合、営業外収益・営業外費用の額が少ないことが多いので、営業利益を重視するということにしています。但し、財務内容によっては借入過多で支払利息が収益を圧迫していることもありますのでそうした場合は経常利益を重視する場合もあります。

営業利益は別名「本業で稼いだ利益」とも呼ばれます。

最終的な純利益が黒字でも、営業利益が赤字もしくはギリギリ黒字のような会社は「本業がうまくいっていない」と言えます。
もちろん、一期だけでなく複数期分の決算書類をチェックする必要はありますが、本業が上手くいっていない会社は、倒産が懸念される会社(危ない会社)とも言えます。

逆に、本業が黒字で上手くいっていれば、(当期)純利益が少々赤字でもその後数期あれば取り戻せるのである程度安心感が生まれます。(もちろん、純利益の赤字が一過性のものなのか恒常的なものなのか、P/Lの各種項目のチェックは必要です)

おまけ:定性面も重要

加えて、決算内容、数字と言った「定量面」ではなく、「定性面」も重要です。
本業が赤字(営業利益がマイナス)にも関わらず、例えば、社長が接待・会食やゴルフといった交際に励んでいたり、不要なもの(建物や車)を購入していたり、本業に集中していないようだとその心配は更に大きなものになります。
こうした定性的な情報の収集は難しい部分がありますが、その会社の従業員の声(不満)や交際費の過多、会社訪問した際の事務所の様子などから判断を試みましょう。

数字をいじって無理やり黒字にするより、正直に赤字の方が良い。但しきちんと説明や見通しが話せることが必要

経営者の中には、「最終的に黒字であれば、銀行や取引先、知り合いの経営者等からの見栄えが良い」と考えている方もいらっしゃいます。

そうした経営者の中には、数字をいじることで見た目上の黒字を保とうとする方も入らっしゃいます。上場企業のように厳しいアカウンタビリティを求められない中小企業の場合であれば、様々な数字遊びで見せかけの利益を出すことは可能です。例えば、意図的に在庫等の商品評価損を見送ったり或いは減価償却を行わないなど。

こうした取り繕いは何も経営者だけに当てはまることではありません。
例えば、営業部門であっても、「ある案件の利益が赤字になると管理部門から怒られるので、別の案件と無理やり紐付けて利益が出ているように見せかけたりする」と言ったことが起こりえます。

ただ、決算書にしろ一取引の利益操作にしろ、そうした作為的なことをすると管理が大変になりますし、増えれば増えるほど、また、期間が長くなれば長くなるほど、何が何だか分からなくなって管理が追いつかなくなります。

私は、そうした見栄えを優先するよりも、そうなった原因や理由がきちんと説明できて、しっかりと改善策や今後の見通しが示せることの方が重要だと考えています。

仮に当期の純利益が赤字になったとしても、「こうした理由で赤字になっている」「これは一過性のもので来期には生じないから大丈夫」「来期の見通しは売上高○○、経常利益○○を見込んでいる」「また、資金繰りも○ヵ月先まで余裕がある」と言ったことがきちんと説明できる企業の方がよっぽど信頼に足りると思います。

上司と部下の関係が悪化する原因の一つに、情報公開の少なさというものがあります。部下が必要とする情報を与えていないという場合もあれば、必要以上に秘匿されることで不信感が募るということもあります。

これと同じようなことが「会社」対「取引先(販売先・仕入先)、金融機関(銀行)」の間にも言えますので、出来れば正々堂々とされることをお勧めします。

注意事項(コロナ禍を考慮のこと)

私の中では今でも「本業の稼ぎ」を重要視していることは変わりませんが、現在のコロナ禍ではこれまでの常識が通用しなくなっています。

冒頭でも注意書きとして書きましたが、人の動きが制限され本業で稼ぎたくても稼げない業種も存在します。
売上高を伸ばすにはマーケティング、広告(HPの充実など)や商品開発などで集客に繋げるのが一般的ですが、そもそも人が動かないので効果が薄かったり、打つ手がなかったりします。
他にも、夏や冬のイベントと言った業界特有の繁忙期での売上増といったものも見通しが非常に立ちにくくのが現状です。
そして、万が一、クラスターが発生すれば、消毒作業や感染対策改善のために数日間の営業自粛が必要となりますし、風評被害や来店を敬遠されることも考えられます。

財務分析を行う際には、決算書の内容だけでなく、こうしたコロナ禍ならではの状況(事業環境)なども勘案するようにして下さい。

まとめ

本記事では、以下のことを紹介しました。


・P/L(損益計算書)の利益の種類とその意味
・純利益の一喜一憂(赤字黒字)よりも、本業の稼ぎ(営業利益)が安定していることの方が重要
・黒字に見せかけるための安易な操作はNG。
・赤字の原因が明確で、来期以降の見通し等がしっかり説明出来るようであれば、(多少の)赤字が出ていても問題ないと判断されるはずです。

最後に本記事の中で一つでもお役に立てる内容があれば幸甚です。

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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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