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固定(定額・みなし)残業代制ならそれ以上支払う必要ないからお得?超過労働分は追加支給?

 
残業をして帰宅する女性の写真
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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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さて、今回は固定残業代制(定額残業代制、みなし残業代制)について紹介したいと思います。

固定残業代制は、定額残業代制、みなし残業代制と言った言い方もされますが、今回は「固定残業代制」と言う表記で統一させて頂きます。

「うちは給料の中に残業代を含んで払っているから大丈夫」それって本当?

昨今、過労死や長時間労働、未払い賃金など労働問題が多く取り沙汰されています。

上記関連記事でも触れましたが、退職後の未払い残業代の請求も増えています。

また、経営者同士の会合の中で、「あそこの会社は行政(労基署)の立ち入りにより、未払い賃金(残業代)を指摘されたらしいよ」「辞めた社員が残業代を請求してきた」と言った会話が交わされることもあるのではないでしょうか。

そんな時に決まって出るのが「うちは固定残業代制だから大丈夫」「残業代込みで給料支払ってるから大丈夫だ」と言った台詞です。

果たして本当に大丈夫なのでしょうか?

固定(定額)残業代とは?

そもそも固定残業代制(定額残業代・みなし残業代とも言う)とは何なのでしょうか?

厚生労働省のHPには、以下のように記載されています。

「定額残業制(固定残業制、みなし割増賃金制)とは、法律に明文規定はありませんが、法定時間外労働、法定休日労働、深夜労働に対する割増賃金をあらかじめ定額の手当等の名目で、あるいは基本給の一部として支給する制度」と記載されています。

わかりやすく言えば、毎月支払われる固定給の中にあらかじめ残業代が含まれているものです。

固定残業代制のメリット

固定残業代制を導入した際の一般的なメリットです。

【会社】
・(想定した残業時間の範囲内であれば)会社側の残業代の計算(給与計算)の手間が省ける。
・(想定した残業時間の範囲であれば)残業代の払い漏れが防げる。
【従業員】
・実際の残業時間が少なくても、一定の残業代が貰えるので、効率的に仕事をしたり、モチベーションアップにもつながる。
・(残業が少なくても一定の残業代が貰えるため)就業時間内に仕事を終える優秀な方が残業をしないと仕事が終わらない従業員に対する不公平感の解消に役立つ。(本来は、基本給や賞与、昇進等で解消してあげるのがベスト)

固定残業代制のデメリット

固定残業代制を導入した際の一般的なデメリットです。

【会社】
・きちんと労働時間を管理していない場合、超過分の残業時間について未払いが発生する恐れがある。
・残業時間が少なくても定めた残業代を支払わなければならない。
・制度設計・運用を間違うと、固定残業代制が認められず、追加で残業代を支払うことになる可能性もある。
【従業員】
・そもそも、固定残業代制と言う言葉にあまり良いイメージがなく(例えば、ブラック企業、長時間労働と言ったイメージがある)、内容をしっかり理解していないと労使間のトラブルの元にもなりやすい
・固定残業代制と言うネーミング効果もあり、社内が残業をしないといけない雰囲気になりがち。

固定残業代を導入・運用するときの条件及び注意点

注意を促す写真

ポイント1:従業員に固定残業代制の内容を周知・合意を得る

会社が固定残業代制を採用していることを従業員に周知・合意を得ておく必要があります。就業規則や賃金規程などできちんと書面化し必要に応じて改定しておきましょう。

また、あまり従業員にお金の話をしたくないのか、固定残業代や各種手当など、どう言う名目で出されていて、どういった従業員が対象なのかと言った説明を曖昧にしてしまう経営者や人事担当者もいらっしゃいます。今は、従業員側もネットで調べられますし、誤魔化しや説明不足は会社に対する不信感につながりますので注意しましょう。

ポイント2:基本給と残業時間・残業代が分かるように明示する

基本給の部分と固定残業代の部分がいくらなのかが分かるように定めていなければなりません。また、固定残業代の金額は何時間分の残業時間なのかも分かるように明示しておく必要があります。

また、当たり前ですが、固定残業代の計算の際には、割増賃金率は勿論のこと、固定残業代が最低賃金を下回らない金額を設定する必要があります。
適当に○時間分○万円と決めてしまって、後できちんと計算してみたら最低賃金を下回っていたなんてことが起こり得ないようにして下さい。

ポイント3:想定した残業時間を超過して働いた場合には追加で支給

固定残業代制の運用段階で起こりやすいのが、想定した残業時間を超えた場合の対応です。

固定残業代、定額残業代と言う言葉通り、いくら残業しても同じ金額と勘違いしている経営者も中にはいらっしゃいます。

当然ならが、想定した残業時間を超えて残業が発生した場合は、その超過分の金額を支払う必要があります。

ポイント4:例え想定した残業時間より少ない残業時間であっても定めた金額を支払うこと

逆に想定した残業時間よりも少ない場合であっても、定めた固定残業代を支払う必要がありますので、ご注意下さい。

ポイント1〜4をまとめると…

まとめると以下のような内容を従業員に周知・合意の上、運営していかなければなりません。

・基本給 〇〇万円
・残業手当(固定残業代) ●万円
(時間外労働の有無に関わらず○時間分の時間外手当として●万円を支給する)
・○時間を超える時間外労働についての割増賃金は追加で支給

補足:上記は時間外労働の例ですが、「深夜労働や休日労働」の場合も同様の記載となります

おまけ:「みなし残業」と「みなし労働時間制」は別個のもの

「みなし残業(固定残業代、定額残業代)」と「みなし労働時間制」は別物です。
社会保険労務士試験を勉強したことがあったりして、労働法に少し触れたことがある方は混同しないように注意して下さい。
みなし労働時間制は労働時間に関するものであり、「残業代」に関するものではありません。

まとめ

さて、今回は、固定残業代制の概要やメリットデメリット、導入や運用時の注意点等を簡単に説明しました。
本記事が少しでもお役に立てば幸甚です。

【本記事を読んで分かること】
・固定残業代制(定額残業代制、みなし残業代制)について
・固定残業代制のメリット・デメリット
・固定残業代制を導入・運用する際には以下の点に注意
 (1)従業員への周知、就業規則・賃金規定等の改定
 (2)基本給と固定残業代・残業時間を明示
 (補足:固定残業代を算出する際には、割増賃金率は勿論、最低賃金を下回らないように)
 (3)想定した残業時間を超えた場合には、追加で支給する
 (4)想定した残業時間よりも少ない場合でも定めた額を支給する
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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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