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【書評レビュー・名言:死ぬカス/努力は夢中に勝てない】死ぬこと以外かすり傷の内容まとめ

 
傷を負ったカエルの写真
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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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今回の書評レビューは「死ぬこと以外かすり傷(著:箕輪厚介)」。
書籍のタイトル名にインパクトがあって記憶に残っていたこと、著者の箕輪厚介 氏も幻冬舎の敏腕編集者として有名だったこともあり、機会があれば読んでみようかなと思っていた一冊でした。

目次

書籍情報・購入経緯

【書籍情報】
著書:「死ぬこと以外かすり傷」
著者:箕輪厚介(幻冬舎・編集者)
値段/発行所:1400円(税抜き)/株式会社マガジンハウス

【購入経緯】
タイトル名に惹かれて。

死ぬこと以外かすり傷 [ 箕輪厚介 ]

価格:1,540円
(2021/4/2 11:38時点)
感想(10件)

タイトル「死ぬこと以外かすり傷」の元ネタ(中条あやみさんの家訓にも登場!?)

まず、タイトルの「死ぬこと以外かすり傷」

インパクトのある題名ですが、この本が出版される以前からたびたび使われていた言葉のようです。

例えば、実業家・著述家の「山崎拓巳」の著書の中に「怖がらなくてもいい。死ぬこと以外はかすりキズだ」という言葉があるそうです。そのほかにも「スナック・ゆう子」のママさん(水彩画家の永山裕子さん)の名刺の裏に座右の銘として書かれていたことでも有名です(2017年ごろにネットやSNSで話題に…)。

最近では、女優・中条あやみさんが「死ぬこと以外はかすり傷。そんな小さなことでうじうじするな」と言われて育ってきたというエピソードを添えて、中条家の家訓として公表しています(2021年1月放送のしゃべくり007)。

あと、この言葉の類義語のような扱いで取り上げられるのが、明石家さんまさんの座右の銘でもある「生きているだけで丸儲け」という言葉です。
さんまさんは、あまり自分の生い立ちを話したがりませんが、あの明るいキャラからは想像もできないほど壮絶な過去をお持ちです。
(あくまでネット情報が参考となりますが)何でも、継母に相手にされず凄惨だった幼少期、弟を若くして火事で亡くしたこと、TV収録が予定より早く終わって一便早い飛行機に変更したことで、1985年8月12日に起きた「日本航空123便墜落事故」を逃れられたといった経験があるそうです。
「生きているだけで丸儲け」というこの言葉も、こうした経験が背景にあると言われています。
また、この言葉の派生系?として、「人間生まれてきた時は裸。死ぬ時にパンツ一つはいてたら勝ちやないか」と、さんまさんは仰っています。どちらもとても深い言葉ですね。


・「怖がらなくてもいい。死ぬこと以外はかすりキズだ」/実業家・著述家:山崎拓巳
・「死ぬこと以外かすり傷」/スナック・ゆう子のママ/水彩画家・永山裕子
・「死ぬこと以外はかすり傷。そんな小さなことでうじうじするな」/中条あやみ・家訓
・「生きているだけで丸儲け」/明石家さんまさんの座右の銘
・「人間生まれてきた時は裸。死ぬ時にパンツ一つはいてたら勝ちやないか」明石家さんまさんの座右の銘

内容(要約)

後述の「まとめ(感想)」の中でも触れていますが、「なるほど」「凄いな」と感心する内容もありますが、その強烈な個性と言い回し(言い方)で、多少読み手(年齢層)を選ぶ部分もあると思います。

一種の自己啓発本ですが、ホリエモンこと堀江貴文 氏や見城徹 氏の著書を読んだことのある方は「内容が似ている」「同じことを言ってる」と感じて、目新しさがないかもしれません。
とはいえ、印象に残った言葉(名言)12選をご紹介します。

名言1:段取り通り仕事をしても、過去の何かの焼き直し

予定調和にロジカルに考えても計算通りのものしか生まれない。無難に生きても何も起こらない。
カオス(混沌)の中にこそ新しいものがある、というのが著者の主張です。

会社の中ではルーティンワークも必要な仕事のため、全ての仕事に当てはめる訳にはいきませんが、挑戦しリスクを取った先にしか新しいものは存在しないというのはその通りでしょう。

計算、計画通りではなく、失敗やトラブルの中にこそ何かがある、という考えが予定調和を嫌う箕輪氏らしい主張です。

名言2:意味がないことを知りながら上司のために仕事をするのは真面目でも何でもない。むしろ不真面目だ

上司や先輩の言いなりになるのではなく、自分の頭で考え、それでもなお「意味がない」「おかしい」と思ったことには声を上げなければなりません。当然ながら、ただ反論するだけではなく、しっかりと代案を示す気概も必要だと著者は言っています。

著者は疑問に思ったことを飲み込んで、言われた通りに仕事をするというのは社畜みたいなものだと厳しい意見を述べていますが、そこまでいかずとも、感じた疑問に対して質問し、可能であれば納得して仕事をした方がモチベーションも保てることは間違いがありません。
「【書評:マニュアルの目的効果・作り方コツの伝授本】無印良品は、仕組みが9割のまとめ」でも触れた通り、意見を言う側も、言われる側も、その仕事の意味・目的を絶えず考え、ブラッシュアップしていく努力はどの業界の仕事であっても必要なことです(特に上司・先輩側(言われる側)が、指摘として受け入れられる否か器の見せ所です)。

とは言え、会社の中では理不尽なことが得てして存在するものです(明らかに無駄で非効率だと思える作業が残っているなど)。
そうした場合、今の自分の立場では変えられないとしても、いずれ社内でのし上がり偉くなった時に改善できるよう、少し長いスパンで考えることも覚えておきたいものです。

名言3:意識くらい高く持て

「意識高い系」

少し前に流行った言葉ですが、セミナーや自己啓発本を読んだり、セミナー(講演会)に積極的に参加するような方を「意識高い系」と呼んで揶揄することもありました。

それに対し、著者は「意識くらい高く持て」と反論しています。
なぜなら、『「知っている」と「知らない」の間にとてつもなく太い川が流れている』からだと言います。
ちなみに、ホリエモンこと堀江貴文 氏も「情報をシャワーのように浴びろ」と言った表現で情報の大切さに触れています。

私も商社時代に「商社マンはアンテナを高く張り巡らせておかなければならない」と言われてきました。
これは高くアンテナを張り巡らせておけば、いろんな情報をキャッチでき、その中からビジネスとなる種に気づく可能性があるからです。

何も新聞やテレビ、ニュースといったところで流れる情報だけに限りません。
資格の勉強であっても、勉強の過程で様々な知識・情報を身につけることができます。
普段、仕事で扱っていない分野であれば尚更です。
確かに新しい知識や情報を仕入れても、それがすぐに何かの役に立つ訳ではありませんし、一見無駄に見えるかもしれません。しかし、ある時情報という点と点が結びついて線となりやがて面となり広がりを見せるということは良くある事です。

意識高い系と揶揄するのではなく、「意識くらい高く持て!」。本当に著者の言う通りだと思います。

スマホゲームで人生を消費するな。知っているということがいずれ必ず武器になる。
分断された時代だからこそ、情報を浴び、知を獲得しろ。意識くらい、高く持て。

引用:「死ぬこと以外かすり傷」(p59)より

名言4:副業を禁止するのは意味がわからない。会社が社員の人生を丸ごと面倒見てくれる訳ではない。

他の記事でも述べている通り、企業の寿命は短いもので、就職してから定年まで会社がずっと存在するとは言えない状況です。
そうした中、会社が社員の人生を丸ごと面倒を見てくれる訳でもないのに、就業時間外のプライベートな時間(副業)まで縛る権利があるのか、というのが著者の主張です。

一昔前の右肩上がりの時代に比べれば、現代は社会の変化が早く、その分、「経営」という名の舵取りも難しくなっています。業績不振で給料が下がったり、リストラ、最悪の場合は会社ごと倒産するということは何も珍しいことではありません。
実際、今回のコロナ禍もそうですが、過去にはリーマンショック、オイルショックなど、日本経済の危機を迎えるたびに、倒産、リストラ、派遣社員のカットなどによって、職を失う方は多くおられます。

そうした状況下にあって、副業を禁止するというのは働く側(労働者)としては非常にリスクが高いように感じます。会社の諸事情により解雇となった場合、雇用保険(俗いう失業保険)等の国のセーフティネットもありますが、不況・不景気下ではすぐに就職できるとも限りません。
会社側も、就業規則に本業に影響がないようにルールを整えるなどして一定の条件下で副業を認めてあげるのが今の時代に合っているのではないでしょうか。
むしろ、副業の内容によっては、会社では伸ばせない能力・スキルの向上や人脈作りと言った付加価値を生む可能性もあります。そうしたことを考えれば、会社にとっても従業員にとってもメリットがあります。
会社と従業員それぞれがリスクヘッジできる体制を整えておくことはこれからの時代では必須となるのではないでしょうか。

名言5:物を選ぶこと自体に疲れるため、自分が信頼する人のお勧めを選ぶようになるのは時代の必然。物を選ぶ基準は「物語」となる

これは昨今のマーケティング戦略として非常に重要な考え方です。

飽和の時代と呼ばれる昨今、物に限らず、情報も含め、溢れた時代です。
そうした中、何かを選ぶ際にも沢山の中から、様々な理由を拵えて取捨選択、決断していくことになる訳ですが、その過程で費やす苦労は結構なものです。例えば、ご自身が自動車やパソコン、スマートフォンなどを購入する際のことを考えてみれば分かると思います。

だからこそ、自分の信頼のおける人からのオススメ、或いは口コミを信じて、選択・決断という苦渋を回避し、(オススメのもの・サービス)を選ぶようになる訳です。(消費者心理)

また、著者が言うように多くの製品・サービスに関して大きな差はないのが現状です。
機能的にはどれも十分満たしているし、品質と安さを両立しているものも存在します。

であれば、あとは何で選ぶかといえば、「物語」となると著者は言います。つまり、作り手の考え方(こだわり)、その商品の背景(成り立ち、歴史)、メッセージ性と言った部分で選ばれることになる訳です。

(ちょっとした皮肉を込めて?)SONY信者やApple信者なんて言葉が使われることがあります。
こうした高いブランドロイヤリティを持つ企業は、それだけで競争優位を得ることができますが、一方で独自の強みを失えばファンは離れていくものですから、コアコンピタンスを失わないようにしなければなりません。

皆さんも、SNSでの口コミや、友達からのお薦めで商品・サービス、或いはお店を選んだ経験があると思いますので、こうした著者の考えに同意できる部分は多いのではないでしょうか。

名言6:願望と行動の間にはとてつもなく大きな溝がある

「やりたい」と「やります」
「行きたい」と「行きます」

こうした願望と行動の間にはとてつもなく大きな溝があると著者は言います。
それどころか、願望など何の役にも立たないと辛辣なもの言いです。(行動が大事だということの裏返し)

結局のところ、「願望」では何も始まりませんが、「行動」を起こせばその瞬間から次にするべきことが見えてきます。
本書ではダイエットの例(痩せたいと痩せます)が取り上げていますが、「痩せます」といった瞬間に、何キロまで痩せるのか、週に何回、何分ほどトレーニング(筋トレ、ウォーキング等)をするのか、食事はどうするのかなど、次々と具体的な行動が決まってきます。

このように願望と行動の間には発生するエネルギー(量とスピード)が違うということです。
そのためにも、まずは日頃の口調(口癖)を「やりたい」「参加したい」といった願望型ではなく、「やります」「参加します」といった行動型に変えていくことから始めていきましょう。

名言7:やり始めても熱狂できないなら途中でやめても良い。片っ端から手を出すことで熱狂に出会う

行動の大切さは分かったと思いますが、著者はさらにそこから一歩進んで「一度やると言ってしまったからには最後までやらなければならない」というのはサラリーマン的な発想だと苦言を呈しています。

やると決めたものを自然消滅させること(途中で止めること)は悪と映る方も多いと思いますし、無責任だと非難を上げる方もいるでしょう。(こうした人をバカ真面目の洗脳にかかっている人だと著者は言います)

しかし、頼まれたり、自らやり始めたものであっても、熱狂もせずほとんど動いていないものなどそもそも上手くいかないし、消えていく運命にあるもの。何より本当の無責任とは、熱狂していないのに業務的に仕事をこなしている状態のことだと著者は言います。
なぜなら、熱狂しているプロジェクトであればどんな困難が襲っても最後までやり切れるはずで集中力が違うし、その結果出来るものの完成度(質)も違ってくるからです。

特に現代のように何が当たるか分からない時代は、完走することよりも、とにかく一回ダッシュしてみる(手を出してみる)ことの方が大切です。しかし、著者が言う「熱狂の種」などはまずやってみないと見つからない訳ですから、だからこそ、片っ端からあれこれ手を出してみて行動することが大切ということです。

名言8:丸裸になれ

素人目から見ても、編集者と書き手(著者)の関係が、そのまま書籍の出来にも影響を及ぼすのは自明の理です。
編集者と著者が表面上の付き合いをしていたのでは良い作品が生まれることはないしょう。

そうした中、著者の考え方はシンプルです。
自分が自らの身を守るため(我が身可愛さのあまり)ガードを上げていたり、フル装備でいれば、相手も同じようにガードや装備を施して挑んできます。ですから、相手を丸裸にするためには、こちらがそこまで脱いでしまって大丈夫なのかと心配されるくらい、無防備になることが大事だと著者は言います。
また、自分を偽って相手に気に入られるくらいなら、ありのままのを曝け出して嫌われてしまった方がいいとも述べています。

これは「自己への執着を他者への関心に切り替えていくこと」、「他者からどう見られているか」ばかりを気にかける生き方こそ「わたし」にしか関心を持たない自己中心的なライフスタイルだと述べている、アドラー心理学にも通じる考え方です。

ノーガードになれば、相手もノーガードになる。
言葉にすれば簡単ですが、中々実践できないことです。このように躊躇なく相手の懐に飛び込めるのは一種の才能のようにも感じます。

さて、最後に以下の引用文は著者の好きな言葉として紹介されているものです。

日本では「みんなちゃんとしているのだから、あなたもちゃんとしなさい」と子供に注意する。
インドでは「あなたもダメなのだから、人のダメなところも許しなさい」と諭す

引用:「死ぬこと以外かすり傷」(p128)より

これは、「完璧な人間などいないのだから、相手のことも許しなさい」ということをうまく表した言葉です。
つまり、著者のいう通り、自らの恥ずかしい部分も、醜い性格も、我が儘も生真面目さも全部出してしまって、全てを見せて嫌われるならそれまでということ。しかし、完璧な人間などいないのだからきっと大丈夫(受け入れてもらえる)と後押ししてくれる言葉でもあります。

名言9:目的だけを睨みつけろ

目的はあくまで良い作品を作って売ることであって、いくら著者のことが好きであっても気に入られることは目的にはならない。怒られるかもしれないと考えて何かを躊躇することはないし、作品が良くなるのなら言いにくいことも言う。その瞬間嫌われても、売れればいいと思っている」と著者は述べています。

また、「著者の顔色ではなく目的を見ている結果が出ないいい人より、強引でも結果を出す変態に仕事は集まるいくら媚を売ろうが信頼は生まれない。衝突、もめ事上等でただ目的地だけを睨んで走り抜けろ」と著者が言うことは至極当然のことですが、これが中々出来ないことが多い訳です。
お互いの目的がずれていないか、いつの間にか「目的」と「手段」の主従が逆になっていないか、「何のためにやっているのか」など十分注意を払いながら目的達成を目指したいところです。

名言10:努力は夢中に勝てない

「努力は夢中に勝てない」引用:「死ぬこと以外かすり傷」(p.161)/「己を奮い立たせる言葉。(著:岸勇希)」

著者曰く「義務感で仕事をやっている人間は、涎を流しながら寝ることをも忘れて没入している人間には絶対に勝つことは出来ない」とのこと。これは全ての仕事に共通することでもあり、「目の前のことに夢中になり、熱狂できるか。そうした夢中の前では戦略もノウハウも無力」と著者は付け加えています。

オンラインサロンのメンバーなどは、お金を貰らえるから働くのではなく、お金を払ってでもやりたい、夢中になれるから、色々と(オンラインサロンの主催者に)協力している訳です。
このように使用者・雇用者の関係も変わりつつあります。
やりたいことはお金を払ってでもやりたいが、やりたくないことはお金をもらってでもやりたくない。若い世代の感覚はこのような形へと変化している訳です。

働く側は「夢中になれること」を見つけるために、色々と手を出し触れてみることが大事になりますし、雇う側は従業員にいかにやりがいを与えられるか、或いは単純作業であってもそこに何らかの意味を見出してあげることが出来るかといった視点が益々重要になってくるでしょう。

名言11:死ぬこと以外かすり傷

傷があるリンゴの写真

リスクと思っていることは全部、仮想的なもの。
人生など長いドラマであり、ロールプレイングゲームに過ぎない。
失敗もトラブルも全部、話をおかしくするためのイベントだ。
今ほど挑戦するのが楽しい時代はない。
死ぬこと以外かすり傷と叫びながら、ただ狂え。

引用:「死ぬこと以外かすり傷」(p.163)より

実は、タイトルともなっている「死ぬこと以外かすり傷」の言葉は最後の項目にちょっと触れられている程度に過ぎません。

確かに「死ぬこと以外かすり傷」という言葉は、自分が何かに挑戦するときの後押しとして十分効果があるものだと思います。例えば、失敗は怖いがたとえ失敗しても、死んでしまうことはないのだからもう少し気を楽にして挑もうといった具合です。

ですが、同時に危険を孕んでいる部分もあると思います。
ゲームやロールプレイングと言った感覚を持つことは若い方に多いものですが、その裏にはゲーム感覚ならではの「リセット」「ゲームオーバーになってももう一度やり直せる」或いは「セーブしたところからやり直せる」といった気持ちが内包されているようにも思います。
考え過ぎたり慎重になり過ぎて行動を起こせないよりは良いかもしれませんが、自らの行動やその結果による影響を軽く考えている部分があるように思います。それはある種の想像力の欠如なのかもしれません。

ゲームの場合、敵にやられて全滅しても「リセットボタンを押したり、所持金が半額になって教会等で生き返ること」になりますので、ゲームオーバーのデメリットを感じることはほとんどなく、その上ゲームの進行にもほぼ影響がないといえます。
(一応、お金が半額になる、或いは持っていた装備品や所持品がなくなると言ったデメリットがありますが…)

ですが、現実の世界の場合は、ゲームオーバー(失敗)の後には、何らかの影響が残ります。
事業を始めていれば、現実にお金が減ったり何らかの形で負担を背負うこともしばしばです。
借入金を返済出来なければ、所持品(家や車)を売ったり、或いは自己破産して精算といった手段を講じることになります。

厳しい言い方ですが、現実であって仮想ではないのです。
資金が毀損したり、自己破産したとしても、多くの場合、失敗してもやり直せる、立ち直ることが出来るのは間違いないと思いますが、中にはかすり傷が致命傷となるケースもあるということも念頭において行動すべきだと思います。
これについては、『まとめ:「かすり傷も痛い!?」』でも言及していますので、是非そちらもご参照下さい。

名言12:あなたがやりたくないことはあなたが辞めても実は誰も困らないことだ。明日から何事もなかったかのように世界は続いていく。しかし、あなたが心の底からやりたいと願うことは、あなたにしかできない素晴らしいことだ。

中には、「社内で自分にしかできない仕事」「余人をもって替えがたい」と評価されている方もいらっしゃると思います。しかし、その一方で本書の中でも言及されているように「上位1%の本物の天才以外は替えのきく存在」であるという、ある意味残酷な真実も存在しています。

確かに大抵の仕事は他の人が取って代わることが出来ます
実際、日本や諸外国含め、一国のトップである総理大臣や首相といった身分の方でも辞めたり選挙で負ければ別の誰かに取って代わる訳ですから、自分の程度の仕事であれば、仮に辞めても誰も困らず、何事もなかったかのように世界が回っていくことは、想像に容易いことでしょう。
そして、AI・ロボット化の時代が進めば、さらに代替比率は高まることになります。

そうなると、人間は人間しか出来ないことをやらざるを得なくなります。
その中の判断基準の一つとして、あなたが心の底からやりたいと願うことがあれば、それは一つの武器になるかもしれません。本当にやりたいことがあれば、それに夢中になり、狂うことができ、必然的に量、質、実行力・スピードといったものも高まり自分だけのブランドを築きあげることにも繋がりますし、それはきっとあなただけにしか出来ないものへと昇華されます。むしろ、そうやって(夢中、熱狂、狂い)出来たものでないと、これからの時代は価値がないと著者は述べています。

とはいえ、「就職や仕事を「好きなこと、やりたいこと」で選ばなくても案外大丈夫な理由-悩める就活生へ」でも述べたように、最初から自分が本当にやりたい仕事(こと)が分かっている人間は稀です。
「手先が器用だから…」「多少興味があるから…」と言ったなんとなくのレベルでスタートすることがほとんどでしょう。いずれこうしたAIやロボットに置き換わっていく時代になるということを頭に入れ、日々考え変化し行動を積み重ねていかなければ、いざとなったときに自分の役割(仕事)がないという事態になりかねないかもしれないということを頭に入れておきたいところです。

おまけ:「分人」という考え方

昔から私自身もこういう考え方を持っていましたが、本書で紹介されていた内容が言い当て妙だったので少し触れておきます(内容的には、「名言6:丸裸になれ」に付随して書かれているものです)。

どのような内容かと言えば「分人」という考え方です。これは作家・平野啓一郎さんがその概念を提唱しています。
それは、個人のアイデンティティは一つに固まっている訳ではなく、相手の出方や自分の置かれている環境によって自分の中にあるいくつもの複合アイデンティティのうちの一つが「分人」として表に出るという考え方です。
つまり、仕事、家庭、趣味、それぞれの場所で違う自分がいるという訳です。
だから、本人にとって一番無理のない「分人」を出せているときは、非常に良い人間関係を築けているとも言えます。

まとめ(感想)

どうしても、見城徹、堀江貴文らが主張する内容に似通ってしまう

一読して思ったことが、幻冬舎代表の見城徹氏や堀江貴文氏らが書籍等で言及している内容に似ているということです。全部が全部という訳ではありませんが、「この話、どこかで読んだなぁ。これはホリエモンが言ってたなぁ」と感じる部分が多々ありました。

当然、箕輪氏は編集者ですから、職業柄こうした方々(見城氏・堀江氏等)から影響を受けるのは当然ですし、ご本人も「相手(著者、見城氏や堀江氏など)の才能を吸収するつもりで仕事をする」と述べているぐらいですから、この点はしょうがないことかもしれません。

実際、他の方の書籍レビュー等を拝見すると「○○の劣化版」と揶揄する方もいらっしゃいます。
しかしながら、この本の著者は、我々のように本やオンラインサロンを通してではなく、実際に見城氏や堀江氏ら本人と会話したり編集作業を通して得たノウハウを地肉とし実践してきた上で本に落とし込んでいるので、他の似たような作品の追随を許さないものだと思います。

諺で言うところの「百聞は一見にしかず 百見は一考にしかず 百考は一行にしかず 百行は一果にしかず」を地で行くものだということです。(諺の内容についてはネット等でご確認ください)

さて、実は名言・12選では収まりきれず割愛した部分もあります。
詳しい内容が気になる方は是非ご一読下さい。

かすり傷も痛い!?

さて、箕輪氏といえば、昨年(2020年)にTV(ニュース)やネットでちょっとした騒動になったのですが、覚えている方もいるでしょうか?

騒動の内容については、「2020年 5、6月 箕輪厚介 女性ライター セ〇○ラ報道 原稿料未払い 謝罪」と言った用語で検索して頂ければと思います。
【注意:ただし、この報道に関してはそれぞれに言い分があり、我々のような第三者には何が正しいのか分かりかねますので、本件の是非についてはここでは触れていません

報道に関して真偽のほどはわかりませんが、著者本人がTwitterで同氏の家訓「死ぬこと以外かすり傷」を「かすり傷も痛い」に変更した、とつぶやいたことは有名(?)です。

つまり、「名言11:死ぬこと以外かすり傷」で触れたように「致命傷となるかすり傷もある」ということです。

そうした致命傷を防ぐための最終的な自衛手段は、恩や信義則、或いは道徳といった人として当たり前のこと(振る舞い)を常日頃意識しておくことではないかと、私は思います。
死ぬこと以外かすり傷=仮に失敗しても立ち直れる、やり直せると思って行動するのは良いですが、それでも踏み外してはならない(かすり傷を負ってはならない)急所があることをくれぐれもお忘れなく。

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