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コロナリスクと共存し事業継続するための経営戦略-withコロナ/afterコロナ-

 
コロナリスクと経営戦略の写真
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HOP CONSULTING
人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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ご注意
本記事はコロナ対策の具体例を紹介するものではなく、コロナとともに事業継続するための方針や考え方を述べたものです。
コロナ対策の基本的な考え方は共通していますが、具体的な対策は各業種・業界によって異なりますので、現場の声(特に従業員)を取り入れながら運営されることをお勧めします。

日本で最初に新型コロナウィルスの感染者が報じられたのが、2020年1月20日でした。
国内初の感染者が報じられた際の当時のネット記事には「厚労省は、通常の生活をしている人が感染する可能性は低いとし、咳エチケットや手洗いなど、通常の感染対策の実施を国民に呼びかけている」とありました。
(まぁ、まだWHOが「人から人へ」の感染はないと宣言していたような時期ですからね)

現在でも、通常の感染対策が重要なのは変わりありませんが、「通常の生活をしている人が感染する可能性は低い」というのにはちょっと吃驚でした。やはり未知のウィルスで詳細不明だったという証拠だと思います。

少なくとも去年までは「コロナリスク」なんて考える必要もありませんでしたが、今は優先順位一位の項目に躍り出てしましました。昔から「チャイナリスク」は叫ばれてきましたので、ある意味それが顕在化したとも言えますね。

さて、今回はこの「コロナリスクと経営戦略」について考えてみたいと思います。

リスクとは?

リスクの定義

「コロナリスク」なんてタイトルにしていますが、そもそも「リスク」の定義をご存知ですか?

身近な例を例えにすれば、朝家を出る際に、午後からの降水確率が100%であれば、皆さん傘なり、カッパなりを持参して家を出るでしょう。女性であれば、レインブーツを履いて出かけるかもしれません。

一方で、降水確率50%であればどうでしょうか?
折り畳み傘を持参する人もいれば、もし雨に遭いそうならコンビニで買えばいいやと判断し持って出ない人もいるでしょう。

リスク(雨に遭って濡れないようにする)に備えて、行動するということを日常的に行っています。こうしたことをビジネスにも合わせて、リスクを管理しながら事業を行っていく訳です。

「リスク」というと、予測していない事態の発生により損失を被ることというイメージがあると思いますが、私が商社時代に学んだ「リスク」の定義は、「あらかじめ予測した事態の発生により損失を被る可能性もリスクである」と教えられました。

あらかじめ予測した事態ですから、コロナリスクの場合はコロナに感染することを予測した上で、リスクを取り事業を営むことを意味します。

リスクゼロとは?

実業家の堀江貴文(ホリエモン)氏も、『「ゼロリスク症候群」が増えてきた』とTwitterで呟いていたりしますが…。

例えば、企業における「リスクゼロ」とは「事業活動をしないこと」です。
「B to B」の取引にしろ、「B to C」の取引にしろ、相手と取引しなければ、債権未回収のリスクもなく、相手からの債務不履行問題もありません。

コロナリスクで考えると、個人レベルなら、家にずっとStay Homeして外部との接触をなくせば、コロナウィルスに罹る可能性も、誰かにうつしてしまう可能性もゼロに出来るでしょう。

また、企業の事業活動も、自宅で全てネットやリーモートで完結可能であれば限りなくコロナリスクゼロの中でやれるかもしれません。
しかし、当然のことながら、飲食業や接客業などサービス業の多くは、商品やサービスに加えて人と接触したり(接触する場を与えたり)、会話等のコミューニケーションを通じて価値を提供する業種が大半な訳ですから、コロナリスクゼロで企業を経営することは不可能です。

そもそも、「withコロナ」「afterコロナ」と言われるように、コロナウィルスとの共存を選んだ以上、ワクチン等が出来るまで人類は(コロナ)リスクゼロで生きていくことは出来ません。

「リスク」と「リターン」はトレードオフ

リスクに関して、もう一つ押さえておかなければならないのが、

「リスク」と「リターン」はトレードオフの関係にある

ということです。

先ほど述べたようにリスクゼロ、つまりリスクを取らなければ、リターンは得られません。
また、お互いにトレードオフの関係にあることから、ローリスクであればローリターン、ハイリスクであればハイリターンであるのが一般的です。

投資詐欺などが代表的ですが、「ローリスクでハイリターン」を謳っているようなものは、話を聞いた時点で怪しいと思わなければなりません。
世の中、そんなに甘い話がある訳もなく、そもそもそんな甘い話があれば人には教えず、自分の胸の内に留めて荒稼ぎするのが普通だと思いますけどね(笑)。

少し話が脱線しましたが、
ワクチン等がない現状では、コロナリスクはリスクが非常に高いものと言えます。しかも高リスクだからと言ってリターンがその分良くなるという訳でもありません(むしろ、人数制限等でリターンは減少)ので、数あるリスクの種類の中でも、非常に厄介な相手と言えます。

ただ、経営者の皆さんならご存知の通り、「ピンチはチャンス」という言葉があるように、新たなビジネスモデルや業態転換などで、リターン(新規顧客や売上高)に結びつけることも可能(テイクアウトや、配達(Uber eats)、ネット販売など)だということは言うまでもありません。

リスクをコントロールする

リスクゼロでの事業継続は不可能なので、リスクを取る以上はリスクをコントロールするしか残された方法はありません。

例えば、商取引であれば、債権が回収不能になるリスクをコントロールするため、月間取引金額を定めたり、銀行からの保証を取ったり、支払いのサイトを短くしてもらったりと言ったリスクマネジメントに努めます。

コロナの場合のリスクマネジメントとは、従業員・お客さん(取引先)に対して、手洗い、咳エチケット、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保(テレワーク 、WEB会議など)、検温などを徹底することが該当するでしょう。

(注:感染防止対策の基本方針などは、厚生労働省や自治体、各種業界団体などが発表していますので、そちらをご参照下さい。とは言え、三密の回避、手洗い、飛沫防止(マスク着用や仕切り版)や、接触防止(ソーシャルディスタンスの確保、共有接触部分の消毒)と言った基本的な部分は共通しているので、各事業所、お店、業種・業界に応じてアレンジして対策を考えることをおすすめします。)

コロナリスクの特徴は不可視性

商取引のリスク(貸し倒れリスクなど)は、債権残高の数値化や決算報告書による財務内容の把握だったりと可視化出来る部分や定性面(幹部社員・従業員の退職、会社内の清掃)や支払い遅延などで多少なりとも倒産の予兆を掴める可能性があります。

一方、コロナの場合、ウィルスという目に見えないものが相手で、ウィルスの感染力の強さ、無症状の陽性者がいることを考えると、予兆を感じ取る暇もなく、気づいた時には会社内で蔓延していたということも考えられます。

しかも、中(従業員)からも外(お客さん、取引先)からも、持ち込まれるリスクがありますので、幾らコロナ対策(手洗いなど)を取りリススクをコントロールしたとしても、感染リスクをゼロにすることは非常に難しいでしょう。

コロナリスクに対する事業継続のための経営戦略

経営者のコロナに対する考え方(知識や危機感)

こんなことは言われるまでもなく、経営者はコロナリスクに対する覚悟を決めていると思いますが、事業をする上ではっきりさせておきたいのが、新型コロナウィルスに対する経営者の覚悟と考え方です。

例えば、

(1)自分さえ罹らなければ、あとはどうでも良い(従業員やお客様がどうなっても良い、利益最優先)→こんな方はいないと思いますが…。
(2)従業員を路頭に迷わせたくないので、なんとか事業を継続したい
(3)従業員、お客様を絶対に罹らせたくない
(4)感染防止を守らないお客さんは入店させない、途中退店も辞さない
(5)感染リスクの懸念が拭えないので、事業の継続を諦める

と言ったように、コロナに対する考え方(知識や危機意識)も、人それぞれ程度があります。

(1)に当てはまる方はいないと思いたいですが、コロナ禍での社長の行動(会食、BBQやゴルフ)を自粛するよう咎めたところ降格させられたり、もし社員がコロナになった時は?と言う質問に対して、その社員は首にして事業を継続すると言う声も上がっていてびっくりしました(SNS上での情報なので真偽のほどは定かではないですが…)。
(5)のように、業種や業界によっては、感染リスクの懸念が拭えないので、お店を畳む決断をするという経営者もいらっしゃいます。売上が見込めないことや、或いは従業員やお客さんの身体を思う故にといったケースですね。
実はリスクの許容量も人それぞれです。
冒頭の降水確率を例にすれば、「別に雨に濡れてもいいや、気にしない」という人にとっては傘の準備など必要ないし、そもそも雨をリスクだとも考えていないということになります。
コロナの感染リスクも似たような所があり、若い人ほど重症化するリスクが低いのでリスクと見做していなければ、「別に罹っても良いや」という意識で行動してしまうことに繋がります。しかし、世界では10代の子供でもなくなっています。日本でも、10代の子供が重症化しました。決して「若いから罹っても大丈夫」という訳ではないのです。
若くてもコロナに罹患すれば相当辛いことが【 アビガンを1度は拒否…グラドルを襲ったコロナ/上 】という記事を読めば伝わると思います。

さて、条件に合致すれば給付金が支給されるとは言え、これまでの3ヶ月間(3月〜5月)で、売上減少、休業要請中の固定費の支払いなどにより、運転資金が逼迫している事業所も多く、ここで自分の所から感染者が出てしまうと、本当に終焉を迎える企業も多いと思います。だからこそ、慎重にならざるをえない訳です。

実際、中小企業の経営者と話していたときに、「もし自分の所から感染者が出た場合、(他のお客さんは)今後そのお店を利用したいとは思わないのではないか?」という話をされていました。
実際には、馴染み客か一見さんかで対応は違ってくると思いますが、コロナが出た場合の影響を憂慮することは経営者であれば当然でしょう。

現在、コロナ対策の方針、対策マニュアルと言ったものが各業界で公表されたりもしていますが、業界が示すコロナ対策にどこまで従うかは経営者次第ですし、どの程度感染防止対策を行うかも経営者次第です。

百貨店のように、来場者一人一人に消毒液による消毒と検温を行うもあれば、スーパーやドラックストアのように出入り口に消毒液を置き、お客さん各自に任せるような場合もあります。

中小企業やワンマン社長の会社では、社長の一声で全てが決定する傾向があり、場合によっては「経営者の考え方」=「感染防止対策の程度(強弱)」となります。

コロナ感染対策は、正直ピンキリなところがあります。
例えば、福岡は「豚骨ラーメン」で有名ですが、その有名店の一つである「一蘭(6月1日時点では新宮店のみ)」では、徹底した感染症対策が行われるようなりました。

【一蘭衛生システムの概要】(6月1日より新宮店に導入)
・自動アルコール消毒噴霧器
・除菌マット
・エアシャワー
・クリーンルーム
・検温用サーマルカメラ
・お客様用使い捨て手袋
「一蘭衛生システム紹介ページ(一蘭HP)」

一蘭の衛生システムのHP画面
一蘭衛生システム(一蘭公式HPのスクリーンショットより)

コストとの兼ね合いもありますが、経営者がコロナウィルス(コロナリスク)をどのように考えるかというのは、そのまま感染症対策のレベルや徹底度にも繋がります。

現場の声を無視すると事業継続にも影響が…

コロナ禍の中、エッセンシャルワーカーが、「経営者が新型コロナウィルス感染防止対策を講じてくれず困る、不安だ」と言った声がSNS上でも見かけることがありました。まさに、経営者の考えと現場の考えに差がある証拠です。

そうした不安な状況に置かれると、ストレスや不満の原因となり離職へと繋がる可能性もあります。雇用状況が悪化しているとは言え、命とお金を天秤にかけたら命を選ぶ従業員もいるでしょう。

「経営者の考え方=感染症対策のレベルや程度に繋がる」と言いましたが、独断で決めずにきちんと従業員と話をしながら、対策を考え、改良を重ねるようにして下さい。
「こんなお客さんがいて困った」「あのお店がやってる対策をウチでも真似てくれませんか?」「ニュースでこんな便利アイテムを取り上げてました」など従業員も仕事上の懸念事項や感染防止対策のアイデアを抱えていますので、積極的に取り入れていきましょう。

従業員を感染から守るコロナ対策はハーズバーグの「衛生要因」と同じ

さて、少し話は変わりますが、ハーズバーグの二要因理論(動機付け・衛生理論)をご存知でしょうか?

その中に「衛生要因」と呼ばれるものがあります。
衛生要因とは「給与や作業条件、福利厚生など」を指し、これらが不足すると不満足を引き起こすものと考えられている要因のことです。

また、衛生要因は、これらを満たしたからと言って、満足感につながるものではなく、単に不満を予防する効果しかありません
つまり、「在って当たり前のもの」で、なければ不満を引き起こすだけというものです。
そして、従業員を感染から守るコロナ対策もまた、この「衛生要因」に当てはまります。

下記関連記事で、「コロナに勝つ術は『愛』」だという話を紹介しましたが、

会社としてのコロナ対策はもちろん、従業員の日々の慎重な行動と体調に異変を感じた時は周りにうつさないようにすることが求められます。
そういう意味でも、常に自分の行動に気を張っておかなければならないので、いつも以上に精神的なストレスが掛かるので不満も溜まりやすいはずです。
少しでも従業員が安心した職場環境で働けるよう社員の声に耳を傾けることも忘れてはなりません。

コロナ対策が不公平であってはならない。場合によっては利用禁止の判断も

従業員を感染させないように対策を取ることは、従業員同士はもちろんのこと、お客様(相手)にも同じことを求めるということです。
そうすることで、従業員にとっても、お客様にとっても、あるいはお客様同士にとっても感染リスクを下げることにつながります。

間違っても、従業員側が一方的に感染リスクに晒されることはあってはなりません。そんな理不尽な環境では安心して働くことは出来ません。

例えば、今話題の夜の街(ナイトクラブ)の例ですが、お客さんにはマスクを付けてもらっているのに、接客側のホステス(女性)さんにはマスクを付けさせないのではコロナ対策としては全く意味がないのです。

一般の企業であれば、訪問・来店時の手の消毒、マスクの着用など、お客様にも感染防止対策を求めるべきで、出来ない、守れないのであれば、訪問・来店を拒否する等の手段を取るべきでしょう。

また、会議や打ち合わせ中に、マスクを外して喋ったり、必要以上に近づいたり大声で話すなど、ルールを守れない場合も同様です。
(訪問者のみならず、自社の従業員が守れない場合であっても、しかるべき対応を取るようにしましょう)

誰か一人でも例外を許せば、そこが原因となって穴が広がってしまいます。

出入り口などにはコロナ感染防止対策(ルール)の励行、守れない場合の対応などを明記

当たり前のことですが、入店時のルールやルールを守れない場合の対応(退出してもらう等)などを明記しておきましょう。

日本人特有の言わなくても分かるでしょ?ではダメです。
いちいち注意しなくても済むように、会社内や店内などの自然と目に留まるところに掲げておくことで、ルールを守る意識を促しましょう。

顧客層を把握しコロナ対策に活用

会社の顧客層を把握することも重要です。

顧客層の把握は、新型コロナウィルス感染時の特徴とも関わってきます。

例えば、若年層であれば罹患しても重症化するリスクは低く、一方で、基礎疾患があったり、高齢者だったりする場合は、重症化する可能性が高いということが新型コロナウィルスの特徴として言われています。

基礎疾患の有無は外見からでは分かりませんが、若年層、中年層、高齢層と言った区別は出来るはずです。

勿論、若年層が相手だからコロナ対策が適当で良いという訳ではありませんが、年齢層によってコロナウィルスに対する考え方の違いもありますし、それが客足の戻りなどにも現れると考えられます。

高齢層が顧客層であれば、それなりに厳重なコロナ感染対策を施さなければ中々客足が戻らないかもしれません。外出時のリスクもあるので、顧客に来てもらうのではなく、こちらが出向くなど営業方法の転換も必要になる可能性もあります。
一方で、若年層であればコロナウィルスをあまり気にすることなく足を運ぶかもしれません。

一例という訳ではありませんが、以下の記事を見て頂くと分かる通り、客足の戻りが速いのはやはり若者で、ビジネスマンが接待で使うような落ち着いたお店の客層(40代〜70代)の客足の戻りは遅いようです(地域の特徴や場所柄など様々な要因が絡みますが…)。
恋人と手をつなぎ・マスクなし・大声で騒ぐ集団…歌舞伎町「若者だけ戻ってきた」/引用:讀賣新聞ニュース

特に営業職や接客業は対面対応がメインなので、お客さんとの信頼関係はもちろん、会う場所、個人レベルの感染防止対策の徹底など求められる要素は多いはずです。
顧客層を捉え、それに合わせたコロナ対策や営業戦略を取ることも基本中の基本ですのでお忘れなく。

商品、サービスの値段ではなく「安全」で選ぶお客さんも生まれる

これまで「食の安全」という視点でお店が選ばれることはありましたが、今後は「コロナ感染リスクが低いお店」「感染防止対策をきちんと行っているお店」といった「安全さ」で選ばれるお店が増えてきそうです。

実際、「ネットで見たら、しっかりと感染防止対策が行われているお店だから、今日お店に来た」と、お客さんの声を聞くこともあります。

スティーブ・ジョブズ氏はスタンフォード大学でのスピーチの中で「例え天国に行きたいと願う人でも、そこに行くために死にたいとは思わないはずだ」という話をしています。
同じようにほとんどの人が「感染予防をしていても、動き回り、人との接触がある以上、コロナに罹ることはしょうがない(避けられない)と思っていても、自ら率先してコロナウィルスに罹りたいと願う人はいないはず」です。
これは若い人であっても同じだと思います。

であれば、「きちんと感染防止対策をしているお店」を選びたいと思うお客さんも一定数はいるはずです。「ここまでやってくれるなら安全だ」と思わせることでアピールポイントにするのも一つの作戦です。

感染防止対策はコストだけでなく、正しい知識・情報も必要

水蒸気の写真

感染防止対策と言っても、それを行うことによるコストと収益の関係もありますが、今は消毒液、アルコールと言った衛生用品の在庫不足・品切れも頭に入れておかなければなりません。

そして、何よりも感染防止に対する正しい情報と知識が必要です。

実際、消費者庁から注意喚起されている通り、感染防止に効果がないのにも関わらず、さも効果があるように謳われる商品が販売されていたりします。
パッケージ表示と異なり、中身のアルコール度数が低いもの、実は車用や金属用で、手の消毒には使えないのに、特に注意書きもされないまま消毒液、クリーナーとして販売されていたりもします。出所がわからないような低品質のマスクもこれに該当するでしょう。

特に最近よく売れている空気清浄機やスチームクリーナー、ミスト発生器などは新型コロナウィルスに対して効果があるかどうか分からないものも多いようです。購入時には必ず科学的根拠のある商品を選びましょう。

今、流行の次亜塩素酸水も効果が定かではなかったり、加湿器での噴霧は身体に悪い影響があると言われていますが、間違った使い方をしている人も多いようです。

■次亜塩素酸水に関するニュース
「自治体が配布し、大量に商品出回る「次亜塩素酸水」の危険 科学者「一番怖いのは…」

誤った用法での健康被害は勿論ですが、実際は効果がないのに効果があると思って使っていると、感染を防げるものも防げなくなってしまいます。
正しい知識は勿論、数ある情報の中から真実を見極められる力も大切です。

ちなみに、テレビのニュースで、営業再開したお店が感染対策の一環として(おそらく次亜塩素酸水を)ミスト発生させて空気清浄している様子が映りました。

私はその映像を見て即座に「あれ?効果あるのかな?」と不安に感じました。
その後、「次亜塩素酸水」に関する記事が厚生労働省から出ており、厚生労働省HP内の「5. (補論)空間噴霧についてという項目に、「厚生労働省では、消毒剤や、その他ウイルスの量を減少させる物質について、人の眼や皮膚に付着したり、吸い込むおそれのある場所での空間噴霧をおすすめしていません。また、消毒剤の有効かつ安全な空間噴霧方法について、科学的に確認が行われた例はありません。また、現時点では、薬機法に基づいて品質・有効性・安全性が確認され、「空間噴霧用の消毒剤」として承認が得られた医薬品・医薬部外品も、ありません。」との記載があったので、「やっぱり、噴霧での消毒には効果ないんだ」と思いました。
効果があるのなら、医療機関が取り入れているはずですが、陰圧室はあれど空気清浄機や噴霧で感染防止しているのは聞いたこともないですからね。
正しい情報をキャッチアップすることは、利用者の安全に直結するものです。

コロナリスクをコントロール(コロナ対策)し続けることが一番の肝

6月7日付のスポーツニュースでサッカー・名古屋グランパスのGKがPCR検査で陽性反応が出たと報じられていました。

その記事の中に、「6月4日~6日の体温は36.3度、36.1度、36.2度と平熱」とあり、発熱のほか倦怠感もないことから、無症状の感染者と考えられるそうです。
一方で、同じチームの選手で先にPCR検査で陽性反応が出た選手は、38度台の発熱や頭痛、倦怠感といった症状が出ていたそうです。

こんなにも人によって症状に差があるのかと改めて思いました。

「感染者0」が続けば続くほど、気も緩みがちになります。
これは人間である以上、致し方ないことかもしれません。
ですが、せめて事業主側は、これまでの感染防止対策を徹底しなければなりません。
どの会社でも、せっかく決めた社内ルールがいつの間にか形骸化していることはままあることですが、ワクチンが出来るまではコロナ感染防止対策をPDCAの元徹底して続ける必要があります。
徹底が出来ていないと、また思わぬところから感染が広がる可能性もあります。

身近な例で言えば、
先日、あるお店に行ったところ、入り口に置いてある消毒用のボトルが空になっていました。
みんなが消毒しようとプッシュするのですが、中が空なので消毒しようにも消毒できません。でも、消毒液が置いてある以上、みんなが消毒しようと触れますから、結果的に接触感染が増えてリスクが高まってしまいま。(空かどうかはボトルを押してみないと分からないので…)

折角、レジ前のソーシャルディスタンスや支払い時の飛沫対策シートなどをしていても、感染症対策の基本の一つが崩れているとその効果が半減、いや場合によっては無意味なものになる可能性もあります。

お店側がきちんと感染防止に取り組んでいることを前提条件として訪れることは、利用者側の一方的な考えかもしれませんが、これが出来ていないお店だとそもそも感染リスクが高まりますし、また利用者側も不安を覚え、リピート率にも影響を与える可能性があります。

最初に紹介した一蘭衛生システムのように感染予防対策にかけるコストや手段はピンキリですが、やる以上は自分達が決めたルールは徹底してやることを忘れないようにして下さい。
どこか一つが欠けると雪だるま方式でリスクが高まる可能性もあります。

みんなが触る可能性のある共有部分(ドアや入り口の消毒液のボトルなど)は、院内感染の原因にもなっていたこともありますから、特に要注意だと思います。

まとめ

・「Withコロナ」「Afterコロナ」とは、コロナリスクを取り、共存していくということ。
・一般にリスクとリターンはトレードオフの関係だが、コロナリスクは高リスクゼロ(orマイナス)リターン。しかしピンチはチャンスの発想を忘れてはならない。
・事業継続する上で、コロナリスクをゼロにすることは出来ない。
・ゼロにできない以上、コントロール(リスクマネジメント)することが大切
・企業がどの程度感染症予防に努めるかは、コストと経営者次第だが、従業員の声を取り入れながら、少しでも安心安全の職場環境で働けるように努力すべき
・コロナ対策には正しい知識と情報が必要。効き目のない対策で徒労に終わらないように。
・程度の差こそあれ、コロナ対策を真面目に続けることが事業を続けることに繋がる。
・決めた感染防止対策のルールが一つでも守られなければ、他の対策も含め意味ないものになり、感染リスクが高まる可能性もある。
・今後は感染防止対策が取られた「安心安全なお店」を基準に選ぶお客も増えてくる
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