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【書評レビュー・ビジネス本で高評価?】1分で話せ(著:伊藤羊一)のまとめ(内容)と感想

 
書評「1分で話せ」の表紙
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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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今回の書評は「1分で話せ」(著:伊藤洋一 氏)です。
表紙とタイトルに中々インパクトがあるので書店で見かけたり、表紙を覚えている方もいるのではないでしょうか?

一時期、かなり人気の高かったビジネス本だと記憶しています。
実際、増刷が続き45万部越えのベストセラーとなっているようです。(ちなみに電子書籍を含めると53万部を超える)

感想(兼注意書き)

感想というか読むにあたっての注意点!

普段とは違い「まとめ」の前に「感想」を持ってきているのには理由があります。
それは、タイトルから想像する内容と本書に書かれている内容とに差(GAP)があるため、読むにあたっては注意が必要だからです。

本書は、プレゼンでの準備(技術的なものも含め)の仕方や心構えを述べたもので、プレゼンの教本、ハウツー本という方が正しいのかと思います。
タイトルから、ついつい端的に話す技術や思考法、ポイントといったことを想像してしまいますが、そうした要素は少な目でプレゼンをやる上での注意点(声のトーンや言葉に想いを込める、相手の立場になって内容を考える等)といった内容がメインとなっています。
もちろんプレゼン以外の場面でも使えるような内容(具体例も含め)もありますが、少なめです。

プレゼンが上手くなるには「練習するしかない」

著者はあるプレゼンのために300回練習したと書いてありますが、結局のところプレゼンが上手くなるには「練習するしかない」ということは私の実体験からしても完全に同意です。

実際、練習すればするほど、淀みなく言えるようになるため、より自信を持って大きな声で話せるようになります。
また、練習をこなすにつれ、スライドの内容や言い回しも「この表現ではなく、こっちの表現の方が良いかも」「このスライドでは伝わりづらいかも…」といった修正点も発見できるので、結果としてより良いプレゼンになるという訳です。

社会人の中には、スライドの作成に時間を費やしてしまって発表までの時間がないために、プレゼンの練習をしなかったり、ぶっつけ本番でやる方も多いと思います。
むしろ、スライドそこそこで、その分練習を多めに積むことで自信を持った話や淀みのない発表ができた方が全体的な評価は高くなる傾向があるのではないでしょうか?

本書でも、スライドはスッキリ・カンタンが良いと書いてあります。
スライド作成の基本は押さえておく必要がありますが、逆に時間をかければかけるほど、スライドが変に凝ったりして複雑化し伝わりづらくなる場合もありますので注意が必要かもしれません。
スライドが文字ばかりになったり、アニメーション等に力を入れるのではなく、スッキリ、カンタンで尚且つ「誰に何を、そして(プレゼンの結果)どうして欲しいのか、がしっかりと伝わるスライドの方が望ましいのは言うまでもありません。

ちなみに1分で話せる文字数は300字程度

アナウンサーの方々は1分間で300字前後を目安に喋っているそうです。
従って、文字数がそれ以上やそれ以下の場合、聞き手側に「早口」や「遅すぎ」と言った印象を持たれることになります。

本書にはこうしたことは書かれていませんが、一応参考情報として載せておきます。

プレゼンに限らず出来ることを全てやれ

色々と書いてありますが、「相手を動かすために必要なことは全てやるべきだ」というのが著者の一貫した考え方です。
その考えに基づいて、プレゼンの考え方、やり方・コツ、練習の大切さなどが述べられている訳ですが(必要であれば根回しやアフターフォローでさえも)、結局のところ、プレゼンに限らず「目的を達成するには、時間を惜しむことなくあらゆることをやりきることが大切だ」ということが言いたいのだと思います。

まとめ(内容)

まとめを見る前に、まずは「感想兼注意書き」を読んで頂ければと思います。
タイトル名から期待される内容と本書の内容とが少々異なるとは言え、プレゼン初心者などは知っていれば役に立つことも多く書かれていますので、そちらをまとめで紹介しています。

【プレゼンの前提】相手は話の80%は聞いていない

以下にあげるような人の性質を理解しておくとプレゼンで色々と役に立ちますので紹介しておきます。

・自分が話したいことを話せば、相手は自分の話を聞いてくれるというのは間違いで、人は相手の話の80%は聞いていない。だからこそ「みんな人の話を聞いていない」という前提で考えておく。
・「アレもコレも」と頑張って全部伝えたいと思うのは話し手のエゴ相手(聞き手)は必要最低限の情報しか欲しくない。
・どんなに自分が完璧だと思うプレゼンをしても、相手に全てが伝わることはないし、(自分は話を覚えていても相手は)いずれ忘れてしまうもの。
人は変化を嫌がる生きものなので、「相手を動かす」ということは簡単なことではない。
人は正しいことを言われただけでは動かない。人を動かすには右脳(情熱や感情)と左脳(ロジック、理論)に働きかける必要がある。どちらか片方だけでは人は動かない。

「プレゼン力」とは?

本書では「プレゼン力」とは、「自分の主張を相手に伝え理解してもらい動いてもらう力」と定義されています。
つまり、「プレゼン力」とは人前で発表するスキルでも話すスキルでもなく、「人に動いてもらう力」と述べています。

確かに、自分の望む形を達成するためには「理解してもらう」だけではこと足りず「実際に相手に動いてもらう」必要がある場合がほとんどだと思います。

プレゼン(伝え方)の基本。ゴール(目的)を明確に!

先に述べたようにプレゼンとは「聞き手を動かすため」に行うものです。
そこでプレゼン前(伝える前)に、重要になるのは「(どこで)誰に何をどうしてもらいたいのか」ということを決めておくということです。

特に大事なのは「どうしてもらいたいのか」というゴールの部分です。
ただ、耳に入れておいて貰えばよいのか、或いは理解してもらった上で〜という行動をして欲しいのか。
プレゼンの目的とも言える「ゴール」を最初に定めることで、そのためには何が必要なのか、何を伝えれば良いのかといったことを逆算して考えていく訳です。

伝え方・話し方のポイントは「ピラミッド構造」にあり!

本書では以下のような「ピラミッド」の枠組みを活用し、頭を整理し話すことを推奨しています。

(*報連想などの場面で、相手に端的に話をしたい方が欲しい情報はこのピラミッド構造の考え方だと思います)

ピラミッド構造の図
ピラミッド構造のフレームワーク:結論・根拠・事実(具体例)の3段階

図を見ていただければ分かる通り、ピラミッドの頂点にある主張・結論を支え根拠があり、さらにその下にその根拠となる事実や具体例が支える形で、ピラミッドが成り立っています。

ピラミッドが完成すると「B(根拠)だからA(結論)である」、「F(事実)だからB(根拠)である」といった「〜だから、〜である」という図式が出来上がります。
こうしたピラミッドストラクチャーを組み立てた上で話すことでより説得力のある説明が出来るという訳です。

最後に著者曰く、このピラミッドストラクチャーは必ず頂点(主張・結論)から作らなければならないということはなく、下の段から考えて上の段を導いていくといった方法でも問題ありません。いずれにせよ、このピラミッドストラクチャーが一発で完成することはなく、入れ替えが生じるのが当たり前だということを付け加えておきます。

プレゼン資料はスッキリ・カンタンを目指せ!

あなたが聞き手の場合。
セミナー等で相手が何を言っているのか分からなくなると、そこで集中力がなくなったり、その言葉の意味を理解しようと深く考えたりしている間に、プレゼン自体は先に行ってしまい、さらによく分からなくなるという経験理解できなくなると言った経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか?

プレゼンの中で、相手(聞き手)が「迷子(何を言っているのか分からない状態)」になってしまうと、プレゼンが台無しになる可能性があります。
例えば、専門用語やカタカナ言葉(コンセンサス、コアコンピタンス等)などが次々と出てくると、それに馴染みのない方は話の流れから取り残されてしまいます。

だからこそ、プレゼンは無駄を削ぎ落としスッキリ・カンタンでなければなりません。

そのテクニックとして、図やグラフ化だったり可視化だったり、ビジュアル化(イメージ図)や簡単な言葉(遣い)を選んだり、例え話などを用いて分かりやすく噛み砕いた内容にする必要があります。(こうした内容が本書では触れられています)

著者の例として、説明する際は難しい言葉は使わず、「中学生が理解できるレベル」の言葉を使うこと言葉を削るのは気合と根性だとも…)、資料のスライドは50名程度に話をする場合には最低のフォントサイズは32pt、100人以上の場合は最低54pt以上のフォントで作成すること等が書かれています。また、プレゼンを実際に行う部屋の最後尾から見て、スライドが「読まずに」すっと言葉が頭に入ってくるかといった確認方法も紹介されています。

プレゼンの良し悪しの前に、まずは相手に自分の説明を聞いてもらう必要があります。文字ばかりの資料だと「資料を読むこと」に集中してしまい、「話を聞くこと」がおざなりになってしまいますので、聞き手が「迷子」にならない、途中で関心をなくさないような説明(言葉遣い)や資料作りがとても重要になります。

「上司の方が部下より優れている」は間違い

最後に。
本題から少し脱線する話ですが、本書の中で上司と部下の違いを端的に述べてあったので紹介しておきます。

日本には「上司の言うことを部下は聞くものである」「上司は部下よりも優れている」といった風潮があると思います。
この背景には「上司と部下」と言う用語に「上・下」という字が使われていることもあり、上司の方が部下より能力的にも人間的にも優れているといった勘違いを生んでいる可能性があります。

本書では、上司は「マネジメント」をすると言う「機能」を持っているに過ぎず人間的に優れている訳でも、能力が全て部下よりも優れている訳ではないと述べてあります。
実際、現場レベルのことは部下の方が詳しいということは多々ありますので、この辺りについては皆さんも同じような経験をお持ちだと思います。

では、「給料の差はどうなんだ?(給料:上司>部下)」と言う意見もありますが、これについては上司の方がより大きな責任を背負っているからだと反論しています。

もちろん、マネジメントをしなければならない上司には「高い人間性」が求められるといったことはありますが、少なくとも上司だからといって全てが部下よりも優れている訳ではないと言うことです。
だから著者の言うように「配慮はしても、遠慮はするな」の考えのもと、上司の言いなりにならずに自分の意見を言うべきですし、むしろ、出来る上司ほど部下の意見を求めているものなのです。

会社としては、もし社内に「マネジメント出来ない上司」や「責任を取れない上司」の場合には、役職として相応しくない可能性がありますので、改善や配置換えも含めて見直す必要があるでしょう。

また「何でも自分でやりたがる」「部内の全ての事柄を知っていないと嫌」といった「任せられない上司」や「自分が一番だと思っているような上司」にも注意が必要です。
当然ながら個人プレーよりもチーム力で戦った方がより大きな成果が出せますし、何でも自分が一番(偉い)と思っているようなワンマン型だと部下を適材適所で動かすことも出来ないからです。

あなたの会社にいる上司が、本書で述べられているような上司であるか否か、今一度振り返って見ましょう。

「考える」とは…結論を出すこと

「考えるとは、知識と情報を加工して結論を出すこと」という言葉が著書の中で紹介されています(著者の言葉ではなく、大前研一 氏の言葉)。

近年、インターネットやSNSの普及により、日々大量の情報に触れていますが、
その情報の真偽の判断やその情報をもとに自分なりに何らかの結論なり、主張を行うことを苦手にしている方は多いように思います。
つまり、「考えること」が苦手だったり拒否する方が増えているように思います。

例えばTwitterのリツイートはその言葉通り、そのままの内容を呟くことですが、そこに自分なりの付加価値を付けて発信する人は少ないものです。
(リツイート自体がそうしたお手軽さを売りにした機能だということは理解しています)
折角、色んな情報に触れるのですから、情報を精査し加工して自分なりの結論を出すということを日頃からやっていれば「考える」ということに慣れ、その力を鍛えることにも繋がるのではないでしょうか。

また、安易なリツイートではなくそこに自分なりの考え(結論)と発言に対する責任いう付加価値を付けることは、SNS等での炎上はもとより、他者に対する名誉棄損といったトラブルを防ぐ抑止力にもなるのではないかと個人的には思います。なぜなら、結論を出す過程において、「自分がこういう発言をするとどうなるだろうか」といった想像が働くようになるからです。

本書のまとめ

【本書のまとめ】
・プレゼン前に知っておきたい人間のアレコレ(性質)
 (1)人は相手の話の8割は聞いていない
  → 話を聞いていない前提で考える
 (2)相手(聞き手)は最低限の情報しか欲しくない
  → 逆に話し手はあれもこれも話たがる傾向があるので要注意
 (3)人は変化を嫌がる生き物
  → だからこそ相手を動かすのは至難の技
    (スッキリ・カンタンが求められる)
・プレゼン力とは相手に動いてもらう力(相手を動かす力)
・ゴール(相手にどうして欲しいのか)を明確にしてプレゼンの準備をする
・伝え方・話し方のポイントはピラミッド構造にあり
 →結論・主張 > 根拠 > 事実・具体例
・話(ストーリー)もスライドもスッキリ・カンタンを目指す
 →スライド:図・グラフ化、可視化、ビジュアル化、
  話:話(ストーリー)の無駄を削りシンプルに
    中学生でも分かるような表現に直す
    例え話やイメージ、連想させるような話をする
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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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