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【簡単分かりやすい】従業員を初めて雇った時に必要な社会保険(健保・厚年)の手続と知識【前編】

 
年金手帳の写真
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HOP CONSULTING
人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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(注意:アイキャッチの画像は、厚生労働省HP内の写真をスクリーンショットしたものです。)

本記事は「【簡単分かりやすい】従業員を初めて雇った時に必要な労働保険(労災・雇用)の手続と知識]」の続編で社会保険(健康保険・厚生年金)編となります。

【おことわり】
内容・分量の関係で、社会保険編は【前編・後編】の二本立てとなっております。
前編は「社会保険の概要と社会保険の加入要件について」(←本記事)
後編は「実際の加入手続について」(←後日投稿予定)
ご自身の状況に応じて記事をお選び下さい
【この記事を読んで分かること】
社会保険の概要(健康保険・厚生年金保険とは?)
・社会保険の加入要件(加入条件)
(要件に該当する事業所は法律で加入が義務付けられています!)
【この記事を読んで欲しい方(ターゲットとする読者)】
法人化や従業員の増加により、社会保険の加入対象の事業所となる経営者(事業主)
・社会保険の加入要件(加入条件)をよく知らない経営者(事業主)

【STEP1】社会保険とは何か?

「社会保険」という言葉は事業主や人事関係の人に限らず一般の方も多くの方が聞いたことがあるはずです。
「社会保険」も「広義の意味」か「狭義の意味」かでその対象範囲は異なりますが、今回は狭義の意味での社会保険を取扱って行きます。

(狭義の)「社会保険」とは、「健康保険」「厚生年金保険」を言います。それぞれ傷病などに対応する医療保険、収入の減少に対応する年金保険です。

ちなみに、(広義の)社会保険では、「国民健康保険」「国民年金」「介護保険」、そして「労働保険」を含んで言うこともあります。
狭義の社会保険の中に「介護保険」を入れることもありますが、手続関係のことを鑑み、今回は加えておりません(介護保険(料)は健康保険とともに徴収され、加入手続きは不要)。

健康保険とは?

「健康保険」とは、業務外の事由による疾病、負傷、死亡、または出産に関して保険給付を行うものです。私傷病に対するものです。

給付内容としては、業務(仕事)とは関係なく怪我をしたり、病気(風邪など)になり、病院で治療や診察を受けた際の支払いが3割で済む「療養の給付」や、出産した場合の費用として「出産一時金」や怪我などで働けなくなった場合の所得の補償としての「傷病手当金」などがあります。

当然ながら、傷病や死亡の原因が「業務上」か「業務外」かで適用される保険(労災保険or健康保険)も変わってきますが、最終的に当該傷病や死亡が労災保険の対象か否かは労基署が決定することとなります(事業主や事業所が判断するものではない)。

厚生年金保険とは?

「厚生年金保険」とは、労働者の老齢、障害または死亡について保険給付を行うものです。加入対象者が民間のサラリーマンや公務員等が加入する上乗せ年金のため、被用者年金とも呼ばれます。

皆さんも「厚生年金は二階建て」という言葉を聞いたことがあると思います。日本国内に住所がある20歳以上60歳未満の者が加入する「国民年金」を一階部分とすれば、その上の階(2階部分)が厚生年金に当たるからです。当然、平屋(一階建て)だけよりも、2階建ての方が、その分年金額が上乗せされていますので給付が手厚くなります。

→厚生労働省HPに掲載されている公的年金制度の仕組み(イメージ図)

厚生年金の年金給付内容としては、高齢(老齢)になった場合の「老齢厚生年金」、障害者になった場合の「障害厚生年金」、遺族が亡くなった(例えば、家計を支えていた旦那さんが亡くなったなど)場合の「遺族厚生年金」となります(それぞれ受給要件あり)。
ちなみに、国民年金の場合は、「老齢基礎年金」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」となります。

【STEP2】社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入要件

では、経営者が気になっているであろう、「社会保険の加入要件」を見ていきます。

【加入要件】(厚生労働省HP引用・一部改)
法律で厚生年金保険および健康保険の加入が義務づけられている事業所
(1)法人事業所で常時従業員(事業主のみの場合を含む)を使用するもの
(2)常時5人以上の従業員が働いている事務所、工場、商店等の個人事業所
(但し、5人以上の個人事業所であってもサービス業の一部(クリーニング業、飲食店、ビル清掃業等)や農業、漁業等は、その限りではありません。)

上記(1)(2)を「強制適用事業所」と言います。
言い換えると、「必ず加入しなければならない事業所」です。

(1)に関しては、法人の事業所(株式会社△○□、有限会社○□△といった「法人」)は事業の種類を問わず、一人でも従業員がいれば強制適用となります。この強制適用とは、「(加入要件を満たすのであれば)有無言わず加入しなさい」と考えて下さい。経営者(事業主)や労働者の意思(加入したくない、保険料を払うと手取りが減るから嫌)は関係ないということです。
また、「労働保険」では、社長や専務といった方は労働者(従業員)ではなく使用者(雇用主)となるため、原則加入することが出来ませんでしたが、社会保険の場合は、「会社(法人)に使用される」という考え方から、社長や専務、取締役といった方も加入対象です。

(2)に関しては、5人以上の労働者がいる個人事業でも一定の業種であれば非適用(任意加入)となります。例えば、理容・美容業、旅館、飲食店、クリーニング店等のサービス業、農林水産業、弁護士・社労士等の士業等が非適用業種となります。(最近のニュースを見ていると、社会保険労務士の事業所に関しては、そのうち強制適用事業所扱いとなりそうですけどね)

【STEP3】加入対象者(被保険者)について

社会保険(健康保険・厚生年金)の加入対象者を見ていきましょう。

(1)法人事業所の場合
常時使用される方は社会保険の被保険者となり加入対象となります。
ここで言う「常時使用される」とは、雇用契約書の有無などとは関係なく、適用事業所で働き労務の対償として給与や賃金を受けるという使用関係が常用的であることをいいます。労務の対償として賃金を受けるという点から、試用期間中でも報酬が支払われる場合は、使用関係が認められます。「試用期間だから社会保険は適用しない」と言ったことはありません。また、社長、専務といった方も、「会社(法人)に使用される」とみなすので、加入対象となります。

(2)個人事業所(従業員5人以上、但し一部の業種は除く)の場合
常時使用される方はもちろん社会保険の加入対象です。しかし、法人とは違い、個人事業主は、「使用される人ではない」ので、個人事業主自身の加入は出来ません。

パートタイマー・アルバイトは加入対象?

「常時使用される方」とは?

別名「常用的使用関係」と呼ばれたりもします。
常用的使用関係と言われると、普通、「正社員(週40時間労働)」のことを想像してしまいがちですが、短時間労働者(いわゆる、パートタイマー)でも、一週間の所定労働時間および1ヵ月の所定労働日数次第で、「常用的使用関係」として取り扱われます。
つまり、常用的使用関係として見なされれば、社会保険の加入対象となり得ると言う訳です。

その昔(昭和55年の内翰(読み:ないかん、行政間の事務連絡のようなもの))、短時間労働者に対する健康保険および厚生年金が適用されるか否かについて通常の就労者おおむね四分の三以上の場合に常用的使用関係にあるとして取扱うとされてきました。(四分の三要件、四分の三ルールなどと呼ばれています)「おおむね」というその言葉通り、曖昧さゆえの裁量の余地が残っていたため、個々の事例によってその取扱可否が問題となったこともあります。

現在(2016年(平成28年)10月から)では「1週間の所定労働時間、及び1ヵ月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している一般社員の四分の三以上である方は被保険者として扱われる」こととなり、「おおむね」という曖昧な言葉は外され基準が明確になりました。

パートタイマー・アルバイトに対する社会保険の適用が拡大(加入対象が拡大)!

2017年(平成29年)4月1日から従業員が500人以下の企業で働く方も、労使で合意がなされれば、社会保険に加入することが出来るようなっています。

具体的には、以下の要件を全て満たす必要があります。

(1)週の所定労働時間が 20 時間以上であること
(2)雇用期間が1年以上見込まれること
(3)賃金の月額が 8.8 万円以上であること
(4)学生でないこと
(5)以下のいずれかに該当すること
①従業員数が501人以上の会社(特定適用事業所)で働いている
②従業員が500人以下の会社で働いていて、社会保険に加入することについて労使で合意がなされている

中小企業の場合、労使での合意が前提となりますが、パートタイマーやアルバイトも社会保険の加入対象となり得るということは押さえておきたい所です。
(詳細は、こちら(厚生労働省HP内:リーフレットQ&A集)をご参考下さい)

会社にとって社保完備(社会保険の加入)が大切な理由

「社保完備(社会保険完備)」

求人情報などでよく見かける言葉です。会社(事業主)側でも「加入保険等」を記載する欄があるのでよくご存知だと思います。

Yahoo!やGoogleのキーワード検索では、「社保完備」の次は「当たり前」「(社保完備)じゃない」と言った言葉が並んでいます。中には「(アルバイト 社保完備)手取り」と言ったキーワード検索もあります。

つまり、パートタイマーやアルバイトの方も、「社保完備(社会保険完備)は当たり前」、あるいは「社保完備『じゃない』と選ばない(応募しない)」という意図がはっきり見て取れます。

有効求人倍率が高く採用難であることは、上記関連記事でもお伝えした通りです。会社側にとっても、「社保完備であること」は求職者に自社を選んでもらうための一要素であると捉えるべきでしょう。
但し、社会保険料を支払うということはその分手取り額が減りますので、将来の年金額の増加よりも現時点での手取り額(賃金の過多)を優先すると言った方の見方・選び方はまた別だということにも触れておきます。

少なくとも、社会保険の適用事業所であるにも関わらず、社会保険に加入していないということだけは止めて下さい。(厚生労働省が調査を進めていますので、その数自体は減少していますが…)

以前、別の記事でブラック企業とは、「当たり前(常識的なこと)が出来ていない企業=ブラック企業(orブラック企業予備軍)」だと紹介しました。
今はネット環境が整い、従業員側でも知りたいことが容易に調べられる時代です。従業員が「どういう訳か自分の会社では本来あるべき姿になっていない(例えば、残業代未払い、社会保険に入っていないなど)」ということに気づいた場合、そこで働く従業員のモチベーションの低下のみならず、会社の倫理観を疑われます。場合によっては、従業員が労基署など行政に駆け込むことにも繋がりかねません。

加入手続は【後編へ】

先にお伝えてしていた通り、実際の加入手続(必要な書類や届先等)は、【後編】(後日(年明け)投稿予定)となります。(一度にまとめて投稿できず、すみません。)

まとめ

この記事を読めば、以下のことが分かります。

・社会保険とは?(健康保険・厚生年金保険の概要)
・社会保険の加入要件(強制適用事業所、非適用の業種もある)
・社会保険の対象となる人(被保険者:加入対象者)
・労働条件次第で、パートタイマーでも社会保険の加入対象になる
・近年は、社会保険の適用が拡大していること

以上、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
【後編:社会保険の加入手続】の記事は、後日(年明け)投稿予定です。

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人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)、経営コンサルタント(中小企業診断士)。福岡生まれだが熊本育ちのため、性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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