【速報・2019年度】第51回社会保険労務士試験合格発表!合格率はなんと6.6%(前年は6.3%)、合格基準も掲載
2019年11月8日金曜日。
社会保険労務士試験の受験生が待ちに待った日が来ました。
受験日が8月25日ですから、2ヶ月以上合格発表を待ったということです。
2019年の社会保険労務士試験の受験者数は?
まず、受験申込者数が49,570人(前年49,582人)で、受験者数は38,428人(前年38,427人)です。
近年、申込者が約4.9万人、受験者数が約3.8万人で推移しているので、例年通りと言った感じです。
受験申込期限が5月末ですから、試験日までの約3ヶ月の間に申込んだものの受験を断念した人が1万人超いることになります。
勉強の進捗状況などから途中で受験勉強を諦めたという方が多いのだと推察されますが、一方で、身内の不幸や災害に遭われた等の止ん事無き事情で受験できなくなったという方もいらっしゃいます。
「(合否はさておき)本試験当日に受験出来るということ自体が、実は大変ありがたいことだ」という資格試験に纏わる名言(?)を聞いたことがあります。何故、このような名言があるのかと言えば、試験までの本人の努力は勿論ですが、家族や友人の支えや理解、あるいは、事故や災害に遭わない、病気にならない、サラリーマンなら納期対応などで休日出勤とならないなど、自分を含め周りのいろんな事が上手く進まないと無事に試験日を迎えられないからだと思います。
「試験を受験できるだけでもありがたい」、そうした感謝の気持ちも忘れずにいたいものです。
合格基準点は?
2019年度の合格基準は、次の2つの条件を満たした者を合格としています。
本年度の合格基準は、次の2つの条件を満たした者を合格とする。
引用:社会保険労務士試験オフィシャルサイトより
1 選択式試験は、総得点26点以上かつ各科目3点以上(ただし、社会保険に関する一 般常識は2点以上)である者
2 択一式試験は、総得点43点以上かつ各科目4点以上である者
※ 上記合格基準は、試験の難易度に差が生じたことから、昨年度試験の合格基準を補正したものである。
選択式の社会保険に関する一般常識に関しては、問題が難しかったということで補正(いわゆる、救済措置)が入っていますね。
択一式の方も、通常基準点が7割(49点)や前年や前々年が45点であったことからすれば、総得点43点という基準点は結構下がっています(難しかったと言うことなんでしょう)。
2019年の社会保険労務士試験の合格率は?
2019年度の社会保険労務士試験の合格率は6.6%。
前年比+0.3%で僅かに合格率が上がりましたが、相変わらず狭き門です。
過去10年の合格率の推移は?
過去10年の合格率の推移を見てみると、以下のようになります。
試験回・年度 | 合格率 | 受験者数 | 備考 |
第42回・2010年度 (平成22年度) | 8.6% | 55,445人 | |
第43回・2011年度 (平成23年度) | 7.2% | 53,392人 | |
第44回・2012年度 (平成24年度) | 7.0% | 51,960人 | |
第45回・2013年度 (平成25年度) | 5.4% | 49,292人 | 受験者数5万人を切る |
第46回・2014年度 (平成26年度) | 9.3% | 44,546人 | 受験者数一気に5千人減少 |
第47回・2015年度 (平成27年度) | 2.6% | 40,712人 | 過去最低の合格率 |
第48回・2016年度 (平成28年度) | 4.4% | 39,972人 | 受験者数4万人切る |
第49回・2017年度 (平成29年度) | 6.8% | 38,685人 | |
第50回・2018年度 (平成30年度) | 6.3% | 38,427人 | |
第51回・2019年度 (令和元年度) | 6.6% | 38,428人 |
ここ数年は6%台で推移していますが、一時期(第47回、第48回)は、2.6%、4.4%と受験生の心をへし折るような低い合格率の時もありました。
余談ですが、合格率2.6%の年に合格した方は、「え!?あの年に受かったの?」と社会保険労務士会の中でもちょっと特別な目で見られます(笑)。
資格取得ブームの流行り廃りや少子高齢化など様々な要因があるのでしょうが、こうして過去十年を並べてみると、十年前から受験者数が1.7万人も減少しているんですね。
現在、約42,500名が社労士登録している
2019年度の試験合格者は2,525名です。2019年度9月30日現在、42,537名が社会保険労務士として登録していますので、仮に全員が登録した場合、45,000名の大台を越すことになりますね。現実的には、全ての合格者が、社労士として登録する訳ではないので、45,000名を越すのはもうしばらく後だと思います。
合格者の職業別の割合、男女比は?
職業別の割合は、会社員が58.9%(次いで無職13.4%、公務員7.7%)で合格者の約6割が会社員というデータになっています。
今から15〜20年ぐらい前は会社員4割、無職3割と言った時代もありましたが、段々会社員の比率が高まっている傾向にあります。
一方、合格者の男女比は、男性64.3%、女性35.7%で、行政書士や司法書士などの他資格(概ね20%台)と比べると、やはり女性の受験比率が高いと言えます。これは会社内で女性が給与計算や事務手続きなどの役割を担っていることも関係していると思います。
(ちなみに男女比は過去のデータを見ても、多少の増減はありますが大きな変化はありません)
合格者の年齢別(世代別)の構成は?
合格者の年齢別の構成は、30代の33.1%を筆頭に、僅差で40代の31.5%、次いで50代の18.8%が続く格好です。
ちなみに、2019年度の最年少合格者は20歳(前年度は20歳)、最年長合格者は75歳(前年度は84歳)です。
(ちなみに、行政書士試験は年齢や学歴などの受験要件がないので、最年少合格者は15歳(2019年度)ということも起きます)
勉強法について
社会保険労務士試験の勉強法等の詳細は、こちらの関連記事をご参照下さい。
まとめ
待ちに待った合格発表でしたが、合格基準点に補正が入ったものの、合格率6.6%と相変わらず狭き門となりました。
おそらく、これまでの傾向から来年度も同じような受験申込者数、受験者数になるのだろうと思われます。
また、合格率に関しては近年は6%台で推移していますが、第47回、48回のような低合格率もないとは言えません。
いずれにしろ、合格のためには、本試験で後悔しないように毎日コツコツしっかりと勉強すると言う方法しかないと思います。
結局のところ?、漫画「はじめの一歩」のこの言葉に集約されているのではないかと思う今日この頃です。
努力した者が全て報われるとは限らん。
しかし!成功した者は皆 すべからく努力しておる
引用:漫画「はじめの一歩」より