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【速報・令和元年度】2019年度行政書士試験合格発表!合格率は11.5%(前年12.7%)合否判定基準も掲載

 
2019年度(令和元年度)行政書士試験の問題用紙
この記事を書いている人 - WRITER -
経営コンサルタント(中小企業診断士)、人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)。福岡生まれの熊本育ち。性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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本日(本記事投稿日基準)、2020年1月29日は、受験生が待ちに待った行政書士試験の合格発表の日です。

2019年度(令和元年度)の行政書士試験の受験日は、11月10日でしたので約2ヵ月と3週間待たされたことになりますね。

まずは合格された受験生の皆さん。おめでとうございます。
今回、残念ながら不合格だった受験生の中で、この一年一生懸命勉強したものの、あと少しの所で落ちてしまったという方であれば、このまま途中で諦めてしまうのは非常に勿体ないと思います。是非、再チャレンジして欲しいと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、今回は、行政書士試験の合格発表(合格率や合格基準点等)に関する記事となります。

【注意書き】
本試験の正誤、合格基準点などは、必ず行政書士試験研究センターにてご確認下さい。
★☆★  一般財団法人行政書士試験研究センターはこちら  ★☆★

2019年度の行政書士試験の受験者数は?

2019年度の行政書士試験の受験申込者は52,386名(前年度50,926名)。実際に受験した方は39,821名(前年度39,105名)です。

近年は減少傾向が続いていましたが、2019年度は微増したようです。
ただ、行政書士試験の受験者は例年、受験申込者5万人前後、受験者数4万人前後なので、今回(2019年度)も大きな変化はありません。
また、受験を申し込んだものの1.2万人超は試験を受けない(途中で諦める)方もいるということも見て取れます。

ちなみに、このあたりの数値(申込者数、受験者数)は社会保険労務士試験ともよく似ています。

2019年度の行政書士試験の合否判定基準は?

2019年度(令和元年度)の行政書士試験の合否判定基準は次の通りです。

次の要件のいずれも満たした者を合格とする。
(1) 行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が、122点以上である者
(2) 行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、24点以上である者 
(3) 試験全体の得点が、180点以上である者

引用:行政書士試験研究センターHPより(令和元年度・合否判定基準)

なお、今回(2019年度、令和元年度)は「問題28」について、複数の正答が考えられることから、受験者全員に4点を配点してあります。

ちなみに、前年度(2018年度、平成30年度)の合格基準と同じでした。
ただ、前年度は「問題56」の一般知識等で複数の正答が考えられることから、受験者全員に4点配点(全員正解)という問題がありました。
足切り対象の一般知識等なので、受験生によってはありがたい試験誤りとなり、救済みたいな形で合格を掴んだ方もいたかもしれませんね。

2019年度の行政書士試験の合格率は?

2019年度(令和元年度)の行政書士試験の合格率は11.5%です。前年度の合格率が12.7%でしたので△1.2pt(マイナス1.2pt)の低下となっています。2017年度の15.7%を境に、2年連続減少傾向ですが、概ね例年並みの合格率と言えると思います。

【注意書き】
本試験の正誤、合格基準点などは、必ず行政書士試験研究センターにてご確認下さい。
★☆★  一般財団法人行政書士試験研究センターはこちら  ★☆★

過去11年間の合格率の推移は?

ちなみに、過去11年間の合格率の推移は以下のようになります。

年度合格率受験者数備考
2009年度(平成21年度)9.1%67,348名
2010年度(平成22年度)6.6%70,586名過去11年では一番低い合格率
2011年度(平成23年度)8.1%66,297名
2011年度(平成24年度)9.2%59,948名
2013年度(平成25年度)10.1%55,436名
2014年度(平成26年度)8.3%48,869名受験者数が5万人を切る
2015年度(平成27年度)13.1%44,366名
2016年度(平成28年度)10.0%41,053名
2017年度(平成29年度)15.7%40,449名過去最高の合格率
2018年度(平成30年度)12.7%39,105名受験者数が4万人を切る
2019年度(令和元年度)11.5%39,821名2010年度以来の受験者数微増
一般に行政書士試験の合格率は10%前後と言われますが、ここ最近は10%を超える合格率が続いています。
過去11年間の中で、一番合格率の高い年は2017年度の15.7%。逆に一番合格率が低い年は2010年度の6.6%近年だと2014年度の8.3%が一番低いですね。

一時期、資格ブームと呼ばれた時代もありましたので、多少の流行廃りはあるのでしょうが、受験者数の推移も減少傾向にあります。10年前は7万人の受験者数がいましたが、現在は約4万人。受験者数ベースで見ても、約3万人減少しているという事実に多少の驚きもあります。

ちなみに、過去5年の合格者平均得点は以下のように推移しています。
やはり過去最高の合格率(15.7%)をたたき出した2017年度の合格者平均得点は200点という大台なのでちょっと目を引きますね。
と言っても、1問4点(又は2点)なんで大きな差はないと思うかもしれませんが、実際、1、2問正解が足りずに落ちるという方も多いので、この合格者平均点の2〜4点の違いで合格率にも結構大きな変動があるのです。

2015年度2016年度2017年度2018年度2019年度
合格者平均得点198点196点200点197点196点
合格率13.1%10.0%15.7%12.7%11.5%

合格者の男女比や年齢構成の比率は?

この項目では、合格者の男女比や年齢構成などを見ていきたいと思います。

合格者の男女比は?

合格者の男女比は概ね「7:3」で推移しています。
(受験年度によっては男女比が「8:2」に近くなる年もあります。)
ちなみに、受験者数の男女比も似たような感じです。

合格者の年齢構成の比率は?

合格者の年齢構成で言えば、30代、40代が占める割合が高いのが特徴です(受験者数自体が他の年齢層に比べて多いということもありますが)。

2019年度で言えば、以下のような結果となっています。

【合格者に占める割合】
1位 40代 26.9%(2018年度26.3%、2017年度26.7%、2016年度27.8%)
2位 30代 26.6%(同29.9%同29.9%同28.9%
3位 20代 18.9%(同22.4%、同21.0%、同18.9%)
4位 50代 18.5%(同15.3%、同15.1%、同15.6%)

直近4回の試験結果を見ると、2016年度から2018年度までは30代の占める割合が一番高いので、今回の結果の方がレアケースだと思います。

世代別にみた合格率は?40代の合格率=全体の合格率!?

合格者の年齢構成の割合は、1位or2位を30代or40代が占めると言いましたが、各世代ごとの合格率を見るとまた少し違ってきます。

世代別2016年度2017年度2018年度2019年度
10代8.7%9.1%10.1%8.2%
20代(3)10.2%(2)18.3%(1)16.4%(2)12.8%
30代(1)11.2%(1)19.0%(2)16.1%(1)13.5%
40代(2)10.2%(3)15.5%(3)12.4%(3)11.5%
50代8.6%12.5%9.5%10.1%
60代以上8.0%10.6%6.2%8.5%
合格率(全体)10.0%15.7%12.7%11.5%

上表(太字:1位下線付:2位、括弧内:順位)を見て分かると思いますが、30代はどの年度も高い合格率を示していますが、実は次点は20代なのです。
(つまり、合格率だけを見ると、1位、2位を争うのは20代、30代ということ)
受験者数で見ると、40代は1万人前後、20代は7千人前後なので、20代の合格者に占める割合は相対的に低くなりますが、20代の合格率自体は1、2位を争うほど高いということが見て取れます。

もちろん偶々でしょうが、「40代の合格率=全体の合格率(に限りなく近い)」のが何となく気になるところです。

合格率も男女で違う!男性の合格率が高い

実は合格率を更に紐解いてみると、男女の合格率にも多少違いがあります。
2019年度は全体の合格率11.5%(前年度12.7%)に対して、男性12.3%(前年度13.1%)、女性9.4%(前年度11.8%)といった結果になっています。

年度合格者全体合格率男性(合格率)女性(合格率)
2016年度4,084名10.0%3,172名(10.5%)912名(8.4%)
2017年度6,360名15.7%4,958名(16.7%)1,402名(12.9%)
2018年度4,968名12.7%3,661名(13.1%)1,307名(11.8%)
2019年度4,571名11.5%3,505名(12.3%)1,066名(9.4%)

理由は良く分かりませんが、例年、女性よりも男性の合格率の方が高いという結果が続いてます(理由は不明ですが、「男性の方が法律や条文に強い!?」とか「法学部に進むのは男性が多い」とか何か傾向があるのでしょうか?良く分かりません)。

行政書士試験は誰でも受験可能(年齢、学歴、国籍関係なし)!合格すれば社労士の受験資格も得られる

行政書士試験は、年齢、学歴、国籍に等に関係なくどなたでも受験できるのが一番の売りだと思います。

次いで、行政書士試験に合格すると社会保険労務士試験の受験資格を満たすことが出来るという利点もあります。実際、行政書士試験に合格して受験資格を得た後、社会保険労務士試験に挑戦するといった受験生も多いです。

2019年度の最年長合格者79歳、最年少合格者15歳

年齢制限もないことから、毎回最年長合格者と最年少合格者がTopicsとして発表されています。
今回(2019年度)は、最年長合格者79歳(前年度77歳)、最年少合格者15歳(前年度16歳)でした。ちなみに申込者の最年長は95歳(前年度94歳)、最年少は12歳(前年度13歳)です。

こうした数値を見ると年齢関係なく、いくつになっても学ぶ姿勢を持つことは大切なんだなと思います。

それにしても、最年少合格者が15歳や16歳(2018年度)って・・・、高校1年生か2年生ですよね?
私が同じ年齢の頃なんて、携帯のメールのやり取りやカラオケやゲームなどの遊びに夢中でしたけどね。しかも、学校の勉強ではなく資格の勉強なんて…想像出来ない(汗)。本当、最近の子は凄いなぁ!(その意識を見習わないと…)

2017年度合格の私は…ラッキー!?

関連記事で書いている通り、私は最も合格率(15.7%)の高かった2017年度の合格者です。

「合格率の高さ=試験が簡単だった」という訳ではありませんが、非常に運が良い年に受験したなと思います。(多少、予想外の出題もありましたが)

個人的には、2016年度の合格率が10.0%(2015年度は13.1%)と難化していたので、「もしかしたら2017年は易化するのでは!?」という甘い見立てはありました。

とは言え、行政書士試験は年に1度の試験なので、(受験生にとって)美味い回(ボーナス回)に当たるかどうかは、はっきり言って運任せです。
今回(2019年度)のように、前年度(2018年度)に難化したと言って、次年度の合格率が上がる訳でもありませんし。難しいところですね。

勉強法等については、先の関連記事に譲りますが、やはり一番大切なことは、どんな問題が出題されても回答できるように、しっかりと仕上げて臨むしかないと思います。そのためには、やはり毎日コツコツ勉強を続ける必要がありますし、本番に備えて試験時間内に解く練習(回答スピードを養う)や解く順番、試験の雰囲気に慣れるなど、勉強以外の準備も必要となりますが、基本的には試験の合格に必要とされることを凡事徹底するということに尽きると思います。

私は、試験の合格発表のすぐ後の2月初旬から資格学校に通い出して11月の試験で無事合格することができましたので、皆さんも今から始めれば十分間に合うはずです。
今回残念ながら不合格だった方、次回受験してみようかなと考えている方は、合格を目指して是非頑張ってみて下さい。

まとめ

今回は行政書士試験の合格発表の結果を取り上げました。本記事の内容が何か一つでも、来年度の受験生のお役に立てば幸甚です。

この記事のまとめ
・2019年度の行政書士試験の合格率は11.5%(前年比△1.2%)

・合格者の男女比は約「7:3」(「8:2」に近くなる年も)。
・世代ごとの合格率は、1位30代(13.5%)、2位20代(12.8%)、3位40代(11.5%)
・なんと!最年長合格者は79歳、最年少合格者は15歳
・実は、2010年以来の受験者数増(39,821名(前年度+716名))
・40代の合格率=全体の合格率!?(私の勝手な憶測です)

【注意書き】
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