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完全週休二日制は当たり前ではない(会社割合や週休二日制の違い、採用求人、土日祝日休み)

 
休日を過ごす女性の写真
この記事を書いている人 - WRITER -
経営コンサルタント(中小企業診断士)、人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)。福岡生まれの熊本育ち。性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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「46.7%」

この数値が何か分かりますか?

タイトルから連想すればすぐに分かると思いますが、今回はこの数字に纏わる話をしていきたいと思います。

完全週休二日制の割合は「46.7%」と意外と低い

統計データの写真

冒頭で取り上げた「46.7%」とは、日本における完全週休二日制の割合です。
私が学生だった頃は、「完全週休二日制」って当たり前だとすら思っていましたが、実際は半数にも満たないので意外と低いものです。
ちなみに、年次有給休暇の取得率は「51.1%」とこちらは辛うじて半分を超えています。

何らかの週休2日制は「84.1%」だけど…

完全週休二日制ではなくても、「何らかの週休2日制」を採用している企業割合は、「84.1%」となっています。
この数値だけ見ると、「何だ結構多いじゃないか!」と思うかもしれませんが、これには統計上のマジックが隠されています。

この「何らかの週休二日制」とは、月のうち、1回以上週に2日間休みがある週が存在していれば、これに該当するというものです。
ですから、週1日の休みが基本で、例えば月末の週とか第2週目だけに週2日の休みがあるような場合でもこの統計項目に該当するということです。
ちなみに、私が自動車ディーラーで務めていた時はこちらでしたね。

週休1日制(1日半制)も一桁だが、わずかに存在する

週休1日制や1日半制といった企業も、約9%程度存在しているのも事実です。
1日の労働時間が短かったり、あとはその生活に慣れればやれるのかもしれませんが、完全週休二日制に慣れちゃうとなかなかきついものがありそうです。

そもそも週休二日制の狙い、目的は?

労働基準法上は、毎週少なくとも1回の休日を与えれば良い(同法第35条)と定められています。
では、法律より優遇された「週休二日制」が始まった起源は何だったのでしょうか?

少し調べてみると、松下電器産業(現:パナソニック)の創業者:松下幸之助が週休二日制を導入したようです。

詳しい経緯は省略して要点だけ言うと、

・ただ休みが2日になるということではなく、2日の休みを1日は休息、もう1日は自己研鑽(教養)に使うことを目的としていた(俗にいう、リカレント教育)

ということのようです。
また、週休二日制による労働日数の低下(週6日から週5日に減少)を補うため、従業員の労働生産性が高まったこと(色々と工夫するようになった)も挙げられると思います。

当初はこうした理念や期待される効果はあったものの、時の経過とともになおざりになり、ほぼ身体を休めるためか遊ぶための2日間になっているのが現状だと思います。

やっぱり、完全週休二日制、かつ土日休みは嬉しい!

嬉しがる男性の写真

私が転職した際、「何らかの週休二日制」から、「完全週休二日制」になったのですが、一番嬉しかったのは、土日が休みになったことです。自動車ディーラーでは、基本的に火曜日が休みでしたので友人たちと中々都合が合わず苦労した覚えがあります。
一般的な飲み会は、金曜日や土曜日に集中しますので、頑張って参加したとしても、仕事終わりでクタクタだったり、翌日の仕事を考えるとあまり無理は出来ず、心の底から楽しめたと言う記憶はありません。
ただ、平日が休みだと買い物などに行っても、人混みに合わないのは良かったと思いますが…。

採用求人への影響

就職活動をする際に、「完全週休二日制」を条件にする方も多いでしょう。

当然ながら、隔週などと違って毎週二日休みが保証されている方が労働者として働きやすいのは間違いないですからね。シフト制など直前にならないと休みの日が確定しない人と違い、旅行や遊びの予定が立てやすいのがメリットです。
(ただ、運輸業や宿泊業、飲食サービス業などの業種は、いまだに完全週休二日制の比率が30%台と低いままです。)

世の中の風潮として、長時間労働や有給が取りづらい業種は選ばれにくくなっていると思います。特に、ゆとり世代に代表されるような最近の若者だとその傾向は顕著でしょう。

「何を甘えたことを言っているんだ」と考える経営者の方もいると思いますが、良くも悪くも時代は流れ、変わっていきます。
昔は、公衆電話、ガラケー、スマートフォンと携帯電話も様々な変化を見せています。「変化」は、電子機器だけに限らず様々な分野で起こっているのですから、我々の「働き方」も同様に変化していると考えなければなりません。
「今と昔では働き方は変わったのだ」。そして、変わったなら変わったなりに変化に適応させていくことが大切です。
いつまでも昔のままのやり方や考えを引きずっていると、人材も集まらなくなり、採用にも影響が出てしまうでしょう。

業種的に難しいところもありますが、完全週休二日制、もしくは完全週休二日制に近い形態で働けるような労働環境が実現できるような経営努力が今後会社が生き残る上では必要になってくるでしょう。

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経営コンサルタント(中小企業診断士)、人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)。福岡生まれの熊本育ち。性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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