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【直前期・対策・勉強法・働きながら・過ごし方】社労士試験追い込み(ラストスパート)でやるべき学習法・ポイント・コツ12選

 
2014年度社労士試験問題表紙
この記事を書いている人 - WRITER -
経営コンサルタント(中小企業診断士)、人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)。福岡生まれの熊本育ち。性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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さて、2019年度(第51回)の社会保険労務士(以下、社労士という)試験がいよいよ8月に迫っています。
【注意:本記事の内容は投稿日(2019年7月22日)時点での内容となります】

【 2020年度の社労士試験日程(更新:2020年7月22日)】
受験日:2020年8月23日(日)
受験申込者数:約49,200人(前年約49,600人)
開場時間:9時30分〜(予定)
入場時の混雑を避けるため、8月上旬に新たな開場時間をお知らせする予定
選択式:10時30分〜11時50分(80分)
択一式:13時20分〜16時50分(210分)

私が受験したのは2014年(第46回試験)です。
その頃は「午前が択一式」「午後は選択式」だったので、その点が今と変わっています。当時は、2011年の東日本大震災の影響で電力供給が不安定になっていたこともあり、比較的涼しい時間帯に長時間の択一式を終わらせるために午前・午後の順番を入れ替えたとかなんとか…(そういう話を聞いたことがあるだけなので本当かどうか定かではありません)。

さて、投稿日(2019年7月22日)からカウントすると本試験までほぼ残り一か月という段階になります。
そこで今回は、2014年当時自分が直前期にやっていた学習法(勉強のやり方・勉強法)6選。更に、ポイント・コツ(おまけ情報)として6選。合計12選でまとめてみました。

学習法1:新しいテキスト(参考書)、問題集には手を出さない

直前期になると、様々な資格学校で模試が開催され合否判定が飛び交います。模試で知らない論点や知識が出たりして、不安が増したり焦ったりして新しいモノに飛びつきそうになります。
例えば、知らなかった論点が載っているテキストや問題集が欲しくなったりと…。私も似たような経験があります。

ですが、この時期まで来たら、これまで使用したテキスト、問題集とともに一蓮托生する気持ちで勉強して下さい。模試などで出題された知らなかった論点(例えば、テキストでは触れていなかった部分など)は「そういう論点があるんだ」という感じであまり深追いせず、頭に入れておく程度に利用しましょう。どうしても気になるという方は、その論点をテキストの空きスペースに書いたり、付箋に書いておくだけで十分です。

そもそも、既に持ってるテキストや問題集の内容ですら完璧に頭の中には入っていないのですから、直前期に新しいテキストや問題集に手を出すよりも、持っているテキスト類を仕上げた方がよっぽど効果的です。

学習法2:過去問をひたすら繰り返す

問題を解く写真

科目数が多いこと、そして細かい内容を問われることもあるため、直前期から本番までは、いかに覚えた記憶を維持するかが鍵となります。
過去問を繰り返し解き、覚えていない論点はテキストに戻って確認するなど、記憶の定着、維持に努めましょう。
勿論、過去問以外にも、模試や予想問題、資格学校等で行われる確認テスト、答練など他の問題があればそれらも余すことなくやりましょう。
一度や二度の復習ではどうせ忘れていますし、復習から時間が経っていれば尚更です。

実際、過去問を中心に解いていたおかげで、社労士試験や行政書士試験では、「あー、この問題知っている」「どこかで見たことある」といった問題が数多くあり、その結果落ち着いて問題を解くことが出来ました(TACさんが「問題をズバリ的中させた」とも言えますが…)。

予想問題集、模試なども勿論有用ですが、やはり試験突破には過去問が鍵になります。時間があれば一問でも多く過去問を解くということを意識しましょう。

(ポイント・コツ1)結局、過去問や答練・模試などの復習は何回転やった?

Study Plus(学習管理アプリ)の記録を見ると、本試験までに大凡4回転過去問を解いてました。科目や分野によっては3回転のものもありましたが…。

基本的に「過去問を何回転やれば(必ず)合格出来る」というものはありません。正直、人それぞれです。
ですが、社労士試験の性質(試験範囲・内容・ボリューム・出題傾向など)から考えても、「合格した者は皆すべからく努力している」ということは断言出来ます。何故なら、私の周りにいる合格者の方々が皆そうだからです。
(一部の例外(天才肌)を除き)合格率6%台の試験はそう簡単に合格は出来ません。それに見合う相応の努力が必要なことは間違いありません。本試験までに一問でも多くの問題を解き、理解し記憶する努力を続けましょう。
「諦めたらそこで試合終了ですよ・・・?」

補足:上記はご存知、漫画「はじめの一歩」鴨川会長の名言と「スラムダンク」安西先生の名言を引用しています。ちなみに、「はじめの一歩」の方は漫画では「努力した者がすべて報われるとは限らん。しかし!成功した者は皆すべからく努力しておる!/引用:はじめの一歩」となっております。

(ポイント・コツ2)全ての選択肢の正誤が判断出来ることがその問題に正解したということ

上記関連記事でも同じようなことを述べています。まぁ、私の持論でもありますが、五肢択一の問題であれば、全ての選択肢の正誤が判断出来て初めてその問題に正解したと言えます。

過去問などを解く際、「五肢択一の一択だけが分かり、その結果正解した」というやり方は辞めた方が良いと思います。
ただ、本試験(本番)では五肢のうち一肢しか分からなくても全然構いません。それで正解すれば得点になるからです。
つまり、本試験ではどんな方法(消去法など)でも正解に導ければOKなのですから、全ての選択肢が分かる必要はありません。
ですが、少なくとも練習(試験勉強)の段階では、全ての選択肢の正誤が分かるまで理解を深めておくことが大切だと思います。

学習法3:基本問題、頻出論点を中心にやる

基本(1+1=2)が大事

「【資格勉強法】行政書士試験直前期の勉強は、過去問集を解き、一般知識は深追いしない!」でも述べていますが、試験に合格するためには奇問・難問に答えられるようなマニアックな知識は必要ありません。

資格試験合格の秘訣は、「みんなが正解する問題を間違えないこと」です。

基本問題や頻出論点を取りこぼしなく正解することが、何よりの合格への近道です。初学者(1年目)にも関わらず、合格出来たのは基本問題を中心に取るべきところを落とさなかったおかげだと思います。

(どこかの記事で触れた内容かもしれませんが)試験というのは基本問題7〜8割、難問・奇問2〜3割ぐらいの比率で構成されていると言われています。

社労士試験は、(詳細な合格基準は抜きにして)大体7割以上正解すれば合格出来る試験です。前述したような比率で出題されるのであれば、基本問題を全て正解できれば合格出来るという計算になります。(実際には、基本問題を数問落とし、その代わりに難問・奇問を数問正解するという感じになりますが…)
だから、基本問題、頻出論点を重視するということは試験対策上効果的だと思います。

ですが、冒頭に述べたように一問出るか出ないか、或いは数年に一度出題されるかどうかの論点(細かな数値や論点。所謂、マニアックな知識)に振り回される受験生が多かれ少なかれ存在します。私も受験生だったので、気持ちは非常によく分かりますが、そこに手を出そうとする気持をぐっと堪えて基本問題、頻出論点に軸足を置いて勉強しましょう。
(但し、模試や予想問題などで出題された論点などは、出版社・資格学校などの専門家が出題されるかもしれないと思って載せている訳なので、そのくらいは覚えておいても良いと思います。大切なのは深追いしすぎないことです)

それに基本問題、頻出論点をしっかりと押さえておけば、仮に五肢択一の選択肢の中で知らない選択肢、難問に該当する選択肢があったとしても、消去法、或いは五肢のうち一肢の基本論点さえ分かっていれば、正解できるという問題もあります。つまり、五肢のうち、四問が難題(正誤が判定できない)だったとしても、一肢明らかに正解だと自信を持って判定出来ればその問題は得点できる訳です。ですが、基本論点すらあやふやだとこれが上手くいかなくなります。

何度も言いますが、「みんなが正解する問題を間違えないこと」。これが合格の秘訣です。

(ポイント・コツ3)問題演習を繰り返すと試験問題の勘所(出題のポイント)が分かってくる

問題演習を繰り返していると、段々と試験の勘所が分かってきます。
「ここの文言を引っ掛けそうだな」とか「ここはしっかりと覚えていないといけない箇所だ」と言った具合です。

例えば、「義務なのか、努力義務なのか」「以上のなのか、未満なのか」「以前なのか、前なのか」「遅滞なくなのか、速やかになのか」あとは「10日以内」「5日以内」「90日」「150日」「翌月10日」など数字的なもの。

このように挙げればきりがないですが、そうした試験で問われやすい、間違えやすい箇所。いわゆる勘所が養われてきます。
そのような状態になると得点(up)にも目に見えて現れてくるので、勉強も楽しくなりますし、回答スピードも速くなります。何故なら、ある程度当たりが付くようになって、正誤の判断スピードが上がるからです。(例えば、選択肢の中の「間違い」が書いてある部分に気付きやすくなる)

ただ、慣れてくると慣れてくるで、それ以外の部分に目がいかなくなっておろそかになるので、やはり基本をしっかり押さえておくことを忘れないようにして下さい。(例えば、普段引っ掛けそうな箇所が正しく書いてあったので正解の選択肢と判断したところ、別の部分の文言が引っ掛けてあって、実は間違いの選択肢だったといった具合)

学習法4:記憶維持のため、うまくローテーションを組む

社会保険労務士の試験は、7科目あるのでうまく科目をローテーションしながら勉強する必要があります。

コツは定期的に各科目・分野が復習出来るようにスケジュールに組み込むことです。直前期1ヶ月前だと長いスパン毎に復習することは困難なので、一日、一週間など定期的な間隔で復習するようにしましょう。

反復するほど記憶に残りやすいことは皆さんご存知だと思います(だからこそ、過去問を何回転も解く訳ですけど…)。それと同時に人間は忘れる生き物です。

朝やったことをその日の夜に再度復習することも一つのやり方だと思いますが、あえて忘れさせる時間を設けて、翌日の夜や、翌々日の朝に確認するなど、忘却と記憶(反復)のバランスを考えながら勉強してみてはいかがでしょうか?
(人によって合う合わないがありますので、復習する間隔は個人のお好みとなりますが…)

いずれにしろ、過去問や模試などを復習する際には、定期的に各科目を復習出来るスケジュールを組んで、記憶の維持に努めることをお勧めします。

おまけ:科目ごとの優先順位は?

行政書士試験や宅地建物取引士の試験であれば、科目ごとに出題数や配点に差があるので、優先順をつけ易いのですが、社労士試験は大雑把に言えば1科目10問(1科目の中に労働安全衛生法や徴収法などが含まれるので厳密に言えば異なります)全科目一定以上の点数を取らなければならない(足切り制度)ので、どの科目も満遍なく勉強をする必要があります。

とは言っても、科目毎にボリュームや難易度に差があるのでその辺りは加味する必要があるでしょう。
例えば、「労務管理その他の労働に関する一般常識」は関係法令が数十あるので、どこまで手を広げれば良いのか悩ましい所ですし、「労働安全衛生法」も工場で働く人以外は馴染みがない内容も多く、また試験範囲も広い上、結構細かな点を聞いてくるので苦手としている受験生は多いでしょう。一方で、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」や「雇用保険法」は比較的簡単な科目だと言われています。

あとは、自分の得意・不得意に応じて…と言いたいところですが、得意科目だからと言って本試験で得点が取れるかどうかはまた別問題です。(その年の出題の難易度にもよりますが)私は、雇用保険法や国年・厚年は割と得意科目でしたが、本試験では雇用保険法が一番点数的には低かったです。

直前期の追い込みは、問題集、模試等の復習に注いでいたので、どの科目も満遍なく勉強していたつもりです。
しかし、トータルの勉強時間で見ると、「一般常識関係」と「労働安全衛生法」の勉強時間は随分と少なかったと思います。これらは得点を稼ぐ科目というよりも足切りにならないようにすることを意識した科目だったので、最低限の得点ができれば…と割り切っていました。結果的に、一般常識関係は「10点中6点」でしたので作戦勝ちだったと言えます(ただ、回答時は知らない選択肢も沢山あり、消去法やら最後は勘(ファーストインプレッション)で解いた問題もあったので、正直手応えは余りありませんでしたけど)。

ちなみに、数値や暗記、計算問題(計算の仕方)は直前に見直して、試験が終わったらすぐに忘れてもいいぐらいの気持ちでいたので、試験前日と当日に確認した科目はこの一般常識関係と労働安全衛生法です。あとは、後述するTACさんのポイントチェック&メッセージを眺めていました。

社労士試験で大変だと言われているのは、暗記量が多い上、問題によっては細かい所(数値や論点)を問われる所だと思います。そうは言っても、全てを完璧に覚えることは不可能なので、皆さんも出題傾向(時事問題含む)、難易度、頻出度、得意不得意に応じてメリハリを付けた勉強をするしかないでしょう。
ただ、足切りは避ける必要がありますので、基本問題は取りこぼさない程度の勉強はどの科目も必要になります。自分なりのバランスを見つけて下さい。

学習法5:ラストスパートをかけ、最後の最後まで諦めない

ラストスパートの写真

合格を目指す受験生のみなさんであれば、言わなくても自然と勉強にも力が入るので大丈夫だと思いますが、本試験に向けてラストスパートをかけましょう。最後の最後まで諦めないで下さい。

直前期に入ると、ここから試験までの一か月でぐっと成績も伸びます。
そもそも、直前期で集中力が増している上に、勉強量も増えるので当たり前と言えば当たり前かもしれません。

私も直前期は、

・平日は朝7時から8時半まで朝勉。その後出社。
・昼休みは、昼食後30分程度勉強。
・夜は、仕事終わって夕食を食べ、19時頃から自習室(TAC)で勉強。
・自習室閉館(21時半)後は、カフェに移動してカフェの閉店(23時)迄勉強。
・自宅に戻って、寝る前にテキスト等の読み込みをしながら就寝。
・土日は、自習室にこもって朝から夜まで勉強。

という勉強スタイルを繰り返していました。
直前期に勉強量は増やしても、睡眠時間だけは削らないように心掛けました。
なぜなら、特に夏場は暑さでそれだけで体力も奪われがちですし、室内・室外の気温差で体調不良にも陥りやすいですから、追い込み時期に体調管理を怠り勉強時間を無駄にしてしまうのは出来るだけ避けたいからです。
その代わり、隙間時間などを見つけて少しでも勉強量を増やすという方法を取っていました。

ただ、プライベートな事情もあって5月下旬から7月上旬までほとんど勉強が出来ない状況でした。
実際、6月の勉強時間は「ほぼゼロ」です。6月はテキストも問題集もほとんど開いた覚えはありません。当時記録していたStudy Plus(学習管理アプリ)を見ると、2014年1月から5月途中迄は月100時間を目安に勉強していたので…そこからの反動というか、落ち込み具合は多少理解してもらえると思います。そのため、後述しているように中間模試、全国公開模試はD判定でしたが、7月中旬から8月下旬の約1.5ヶ月弱でラストスパートをかけ挽回し、本番では過去最高の得点で合格することが出来ました。
自身の経験からも言えることですが、最後の最後まで諦めずに勉強することが大切です。

学習法6:社労士試験の勉強をすればするほど不安になるが、打ち勝つには勉強するしか方法はない

「勝負は時の運」という言葉通り、模試などでA、B判定を取っていたとしても、本番でどうなるかは分かりません。緊張や不安で凡ミスをするなど100%の力を発揮出来ない可能性もあります。

特に、社会保険労務士(社労士)試験は「足切り」があります。
択一式での足切りは力不足の感が否めませんが、選択式の場合は正直「運」の部分も大きく神頼み的な一面もあります。その証拠に、2015年、2016年度の試験は選択式で際どい問題が問われたため、合格率が軒並み低水準(2.6%、4.4%)でした。多少、合格率が高くなったとはいえ、最近でも合格率6%台で推移しており、まだまだ難関に位置づけられる試験です。だからこそ、当然必要とされる勉強量は多くなります。

そうなると、合格に向けた努力をすればするほど試験に対する怖さが増してきます。「これだけ勉強したのに落ちたらどうしよう」「失敗したらどうしよう」という気持ちです。試験に落ちてしまうとこれまでの努力が無駄になります。勿論、翌年も受験するのであれば全てが無駄になるという訳ではありませんが、これまで勉強時間を確保するために、仕事の時間、プラベートの時間や家族と過ごす時間など、多くの時間(約1,000時間、一般的に合格に必要とされる勉強時間)を犠牲にしてきた訳です。

そのことを考えると試験に対する「恐怖」「怖さ」を覚えてもしょうがないことだと思います。
私自身もそうでした、中小企業診断士の試験でも、社会保険労務士の試験でも試験が近くにつれ緊張や不安が増したことを覚えています。頭の中では、「あと一年、同じ様な生活(受験生活)をするのは嫌だ」という言葉が浮かんでいたものです。

だからこそ、そんな不安に打ち勝つにはやはり勉強をするしかありません。
試験当日の朝に「人事を尽くして天命を待つ」と思える心境に至れる様、それまで一生懸命勉強し努力を積み重ねるしかないと思います。

「人事を尽くして天命を待つ」
自分の全力をかけて努力をしたら、その後は静かに天命に任せるということで、事の成否は人知を越えたところにあるのだから、そんな結果になろうとも悔いはないという心境のたとえ。

(ポイント・コツ4)選択式対策・直前対策はどうする?

私は、資格学校(TAC)を利用して合格しました。申込んだ総合本科生のカリキュラム以外にも、直前期には(別途有料の)オプション講座、直前対策などの特別講座もありましたので、オプション講座の「横断セミナー」と「選択式セミナー」、「横断セミナー」を受講しました。他にもDVD・WEB視聴になりますが、色々と直前対策の講座がありましたが、福岡で受講できる生講座のみに絞りました。

というのも、過去問集の復習、テキストの精読・確認、答練・模試の復習で一杯で他の講座を受講する余裕がなかったからです。これ以上講座を受講してもそれを十二分に活用する時間もなく、消化不良に陥りそうでした。それならば、今あるテキスト、問題集をやり込んで精度を上げた方が効率的だと考えました。結果としてはこの考えで当たりだったと思います。実際、他のことに手を回す余力はなかったからです。

皆さんも、勉強の進捗状況や、苦手科目、苦手論点の状況に応じて、直前対策の講座を選んだ方が良いと思います。

他の選択式対策として、市販の問題集(「ナンバーワン社労士 合格のツボ 選択対策 2014年度 (TAC社労士ナンバーワンシリーズ)」→注:現在は、「みんなが欲しかった!社労士 合格のツボ 選択対策 2019年度(みんなが欲しかった!シリーズ)」)を購入していましたが、 こちらはほとんど活用出来ていません。
また、オプション講座で受講した選択式セミナーも、授業と試験直前に1度復習した程度です。

全体としてみると「選択式対策」として特別力を入れた訳ではなく、問題演習とその都度テキストに戻って内容の確認、隙間時間などでのテキストの精読などで試験は対応できました。ただ、マニアックな出題になっていたら対応出来たかどうかは不明です。そもそもテキスト等に載ってない論点や一般常識の知識で解かないといけない部分もありますので、どうしても対応が難しいところだと思います。
特に、選択式の鬼門となりそうな「労務管理その他の労働に関する一般常識」、「社会保険に関する一般常識」、「労務管理その他労働及び社会保険に関する一般常識」など。

とりあえず、私自身は、「選択式対策」に特に時間をかけたという記憶はありません。ただ、テキストの精読や問題を解く際に、この辺が選択式で隠されそう(穴空きになりそう)だなとか、授業中に講師が「この辺りは選択式で(隠されて)問われやすいぞ」と言った条文や論点などは、その都度意識しながら読んだり、解いたりしていました。

(ポイント・コツ5)直前期:中間模試、全国公開模試の得点結果

前の方で少し触れていますが、直前期に行われた中間模試、全国公開模試の結果は散々なものでした。例年、中間模試は6月下旬(20日前後)、全国公開模試は7月上旬(12日前後)なので、まさに全く勉強出来ていない時期に両方とも受験しました。正直、一ヶ月ぶりの勉強が、いきなり中間模試、全国公開模試といった感じで、当然ながら記憶もだいぶ薄れていて、受験生の正答率が高い問題でも遠慮なく落としています。今見ても、ちょっとひどい結果ですね(笑)。

ちなみに、この記事を投稿するにあたって、「社労士・模試・結果」と言ったワードでちょっとググってみましたが、皆さんが載せている成績がA判定、B判定、はたまた2桁順位だったり…優秀過ぎてびっくりで自分の結果を紹介するのが恥ずかしい限りですが、一応紹介しておきます。

模試の活用方法としては、

1:まずは長時間(択一式の3時間30分)の試験時間に慣れること
2:試験時間内に回答出来るようになること(ペース配分を養うこと)
3:途中、トイレ休憩を利用するのかしないのか決めること
4:模試を復習する際は、正答率が高い問題、基本問題を重視すること
(復習する時間が十分に取れない場合は、難易度が高い問題は避け、基本問題を中心にすること)
5:模試で出題された新しい論点(知らない論点)を新たに覚えること

といったことが挙げられます。

私も、みんなが確実に取れている問題(正答率が高い問題)を中心に復習していました。ご覧の通り、模試では平均点レベルでしたが、ラストスパート甲斐もあり、本試験ではきちんと得点が取れました。
今思えば、TACからの模試の結果に対する一言コメント「まだ時間はあります。今後の努力次第です」が案外真に迫っていたように思います。

2014年社労士中間模試、全国公開模試の成績

【中間模試】
合否判定:「D」判定
順位:2312位/6423名
選択式:26点(目標点33点、平均点27点)、3664位/6325名
択一式:39点(目標点49点、平均点34.4点)、2229位/6410名

【全国公開模試】
合否判定:「D」判定
順位:2595位/6805名
選択式:22点(目標点31点、平均点23.3点)、3816位/6628名
択一式:35点(目標点49点、平均点32点)、2536位/6791名

ちなみに、本試験の結果は以下の通りです。
合否判定:「合格」(2014年度合格率:9.3%)
(翌年の合格率が2.6%だったことを考えると、この年に合格出来たのはラッキーだったと思います。)
得点:選択式36点、択一式53点(得点詳細は下表の通り)

試験科目 選択式 択一式
労働基準法及び労働安全衛生法 5点 9点
労働者災害補償保険法 4点 9点
雇用保険法 5点 6点
労務管理その他の労働に関する一般常識 労務管理その他労働及び社会保険に関する一般常識 4点 6点
社会保険に関する一般常識 4点
健康保険法 5点 9点
厚生年金保険法 4点 8点
国民年金法 5点 6点
合計 36点 53点

 

おまけ:本試験での択一式・選択式の回答時間(所用時間)

本試験をどの程度の時間で回答したかを紹介しておきます。(あくまで私個人のケースです)

回答順序:
【択一式・選択式】ともに「労基~労災~雇用~…~健保~厚年~国年」と頭から順番に解いてくやり方です。行政書士試験は、以下の関連記事に書いたように特殊な回答順序で解きましたけど…。

回答時間(参考):
【択一式】は、12時02分に一通り(全70問)問題を解き終わっています。当時の択一式の試験時間は、9時30分~13時00分(合計3時間30分)なので、見直し、再検討前での回答時間としては2時間32分となります。途中でトイレ休憩(5分程度)を挟んでいるので2時間30分以内で回答した感じです。尚、回答の際は全ての選択肢を読んでから正誤を選び、次の問題に移っています。
残りの約一時間を見直し(マークミスの確認)、迷った選択肢の再検討に費やしました。ちなみに、健康保険法の問題に移る前に、一度トイレ休憩を入れるように決めていました。
人間の集中力の限界は90分だと言われますが、そうした面から考えても割と良いタイミングでトイレ休憩(開始から約110分後)を挟めていたようにと思います。

【他、参考情報として】(注:試験開始は9時30分)
・労働基準法及び労働安全衛生法まで回答した時点(10問回答/70問中):9時50分
・労働者災害補償保険法まで回答した時点(20問回答/70問中):10時09分
・雇用保険法まで回答した時点(30問回答/70問中):10時40分
・健康保険法第2問まで回答した時点(42問回答/70問中):11時21分
ここ(健保2問目)まで解いてトイレ休憩に入った
・全問回答した時点(70問回答/70問中):12時02分

「【資格勉強法】試験前日や当日の過ごし方、試験テクニックなど実践してきたコツ8選を紹介 」という記事で、70問を約3分で解く必要があると述べましたが、一問につき2分ちょい(2分8秒)で解いている計算となります(一肢当たり約26秒)。

【選択式】は、模試の時も含め時間が足りないということはなかったので、特に記録(メモ)していませんが。私の記憶では一通り解き終わるのに20~30分程度かかったと思います(割と基本的な問題が出題されたので、一部を除いて答えを導くのにそれほど時間はかかりませんでした)。
但し、「労務管理その他の労働に関する一般常識」の問題だけは選択肢が分らなかった(全く答えを知らず、検討(当り)もついてなかった)ので、マークミスの確認や見直しの時間を除いた、ほとんどの時間(40分~50分程度)をその問題に費やしました。ちなみに「労務管理その他の労働に関する一般常識」の出題は、統計調査に関する問題で「毎月勤労統計調査」「基幹統計調査」「出勤日数」が回答となった年(2014年度)です。

ちなみに、私の知り合いには、更に早い回答時間で解き終わる方もいました。
その方のやり方は、五肢全てを確認するのではなく、正解の選択肢を選んだ時点で次の問題に移るというやり方だったそうです。
(つまり、選択肢の一番目(ア)が正解の選択肢だったら、そこでその問題は終わりで、次の問題に移るということ)
で、解き終わったら、また最初から問題を解く(確認する)という感じだったそうです。試験時間中に70問を何回転も解くというイメージです(勿論、再確認の際には多少の濃淡(自信の無い問題に少し時間をかける等)をつけると思いますが…)。

(ポイント・コツ6)資格の学校TACの30日間ポイントチェック&メッセージの活用

TAC30日間ポイントチェックメッセージ
資格学校TACのHP/スクリーンショット

(別にTACさんの回し者ではありませんが(笑))TAC主催の全国公開模試の利用特典として、各科目の重要ポイントが公開されます。対象期間は、2019年度は7月25日~8月23日まで30日間(30回分)です。詳細は、こちらへ(TAC・HPサイト)

私も、このポイントチェックを移動中とか寝る前とか、隙間時間に活用していました。テキストとは違って箇条書きで書かれているので、少し説明不足な部分(載っていない部分)もありますが、ポイントチェックを見て気になった箇所(記憶が曖昧な部分)や横断知識が必要な箇所はその都度テキストに戻って確認したりしていました。
特に、TAC受講生の方にとっては、講師陣からの熱く心のこもった応援が聞けるので、大変心強かったと思います。(教室講座の生徒であれば)やっぱり一年間面倒見てくれた講師のメッセージは励みになると思います。
もし、TAC主催の全国公開模試を利用する際には、良かったら利用してみて下さい。

まとめ

「【資格勉強法】行政書士試験直前期の勉強は、過去問集を解き、一般知識は深追いしない!」に書いた内容と本質的にはあまり変わりません。

つまり、直前期(追い込み時期)にやることはどんな試験でも大きく変わることはないということです。やはり凡事徹底が一番ということだと思います。試験日までコツコツ勉強をしましょう。

学習法として
・新しいものには手を出さない
・過去問(答練・模試なども含む)をひたすら繰り返す
・基本問題、頻出論点を中心に仕上げる
・記憶維持のため、満遍なく定期的な間隔で各科目を復習する
・ラストスパートをかけ、最後まで諦めない
・不安に打ち勝つには、勉強するしかない
ポイント・コツとして
・(私の場合)過去問(模試など含む)は4回転は解いた
・全ての選択肢の正誤が判断出来て初めてその問題に正解できたということ
・問題演習を繰り返していると、勘所(出題のポイント)が養える
・選択式対策や直前対策は、自分がかけられる時間を鑑みて受講すること
・模試の結果が悪くても、諦めずに勉強することが大切(私のようにD判定でも合格出来る!)
・資格の学校TACのポイントチェック&メッセージの活用も有り!

以上、学習法、ポイント・コツ合わせた12選が本記事のまとめとなります。
試験前日・当日の過ごし方を書いたこちらの記事も良かったら参考にして下さい。

最後に受験生の皆さん、社労士試験は8月夏場の試験です。食中毒含め、体調管理には十分注意して下さい。加えて、今年は新型コロナウィルスのせいで感染リスクの不安や感染防止対策など試験以外の面にも色々と気を遣わなければならず大変だと思いますが、本番当日に力を出し切れることを心よりお祈り申し上げます。2020年度の社労士試験が上手くいきますように…。
この記事を書いている人 - WRITER -
経営コンサルタント(中小企業診断士)、人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)。福岡生まれの熊本育ち。性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
詳しいプロフィールはこちら

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