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振替休日と代休の意味とその違いを分かりやすく解説!

 
教えている絵
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経営コンサルタント(中小企業診断士)、人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)。福岡生まれの熊本育ち。性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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工場勤務の製造業(例えば納期対応など)や売出しなどがあるサービス業(例えば催事応援など)では、急に休日出勤することになることもしばしばあるかと思います。

そう言った勤務形態の方だと、何気なく「振休(振替休日)」という言葉を使っているかもしれません。

そして、その一方で「振休」とよく似た言葉として「代休」というものもあります。

皆さん(特に経営者の皆さん!!)、それぞれの意味と違いについてしっかり理解していますか?

この違いをしっかり理解していないと、知らない間に賃金未払いということになっていたりしますよ!

そういう訳で、今回は、振休(振替休日)と代休の違いについて分かりやすく解説したいと思います。

まず、多くの会社がやっているのが「振休」ではなく「代休」

間違いの写真

多くの会社で、こんなやりとりが行われているのではないでしょうか?

「(諸々の事情で)申し訳ないですが、今度の日曜日(本来休日)の出勤をお願いできますか?その代わり、どこか好きな時に休んで良いので・・・」

あっ、うちの会社もこんな感じ!と思った方。
実はこのような運用をしている場合は、「振替休日」ではなく「代休」ですからご注意下さい。

「振替休日」と「代休」を間違って運用しているとどのような問題があるのか?

指摘の写真

そもそも、振替休日というのは、あらかじめ振替休日の日を指定して、その代わりに本来の休日に働いてもらうものです。そうすることで、休日だった日を出勤日(労働日)と入れ替えることになります。

実は、これが非常に大事なポイントです。

つまり、(本来は)休日だった日が出勤日(労働日)になることで、本来休日だった日に働いたとしても休日出勤(勤務)とならない訳です。(注意点:ただし、出勤日に振り替えたことによって、その週の労働時間が40時間を超えてしまう場合には、時間外労働となりその分の割増賃金が必要になります。)

一方で、多くの会社が間違ってやってしまっている代休の場合だとどうなるのでしょうか?

(「(諸々の事情で)申し訳ないですが、今度の日曜日(本来休日)の出勤をお願いできますか?その代わり、どこか好きな時に休んで良いので・・・」→実は「代休」)

代休というのは、休日出勤(休日勤務)の後、その代償として代休を与えるものです。

さて、これが何を意味するのか分かりますか?

そうです。多くの会社が間違ってやってしまっている代休の場合だと、休日に働いたことになるので、割増賃金を支給しなければならないのです。

それなら、「代休」を与えている意味は?という疑問を持つ方もいるかと思いますが、実は、「代休」は与える義務はないものなのです(法的にもない)

「代休」の場合は、休日に勤務したことに対して割増賃金が支払われることが原則ですから、「休み(代休)」ではなく、「お金」(割増賃金)で清算しなければなりません。

多くの会社で「振替休日」ではなく、「代休」のような仕組みで運用されているのですから、休日勤務の割増賃金が支払われていないことが問題となっている訳です。

「実は、なかなか代休が取れなくて・・・」とか「あと何日代休を使う権利があるよ」なんていうのは、振替休日と代休をごっちゃ混ぜにしてしまっている会社で起こる話題ということです。

図表で理解!

(法定休日)
変更前
変更後

振替休日の場合は、日曜日の休日が出勤日隣、木曜日の出勤日が休日扱いとなります。
この場合、休日であった日曜日は通常の労働日となるので、休日出勤手当(割増賃金)を支払う必要はありません。

一方で、日曜日に出勤させ、後になって木曜日に代休を与えた場合には、(事前に振替日を設定していないのであれば)それは代休となります。

当然、休日である日曜日に労働させたことになるので、休日出勤手当(割増賃金)を支払う必要があります。なお、前述したように、「代休」は必ずしも与える必要はありません。

では、どうしたら正しい振替休日が出来るのか?

ルールを知ろうの写真

振替休日が認められるためには、次の要件が必要となります。

・就業規則に休日を振り替えることができるという規定が定められていること
振替えの前に振替えの対象となる休日を振り替えによって新たに休日とする日を指定すること
(要は、事前に振替えをする日を決めておく)

つまり、就業規則に振替休日について定め、かつ、実務上もしっかり運用されている(事前に休日の振替えを行う)必要があるということです。

まとめ

おそらく7〜8割の中小企業で、「振替休日」と「代休」の意味とその運用方法がごちゃ混ぜになっているのが現状でしょう。あなたの会社も、知らず知らずのうちに、従業員に対して未払い賃金が発生しているかもしれませんよ。

この機会に、是非自社の就業規則と運用実態を確認しておきましょう!

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経営コンサルタント(中小企業診断士)、人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)。福岡生まれの熊本育ち。性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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