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【書評レビュー・ホリエモンおすすめ本】時間革命(堀江貴文、朝日新聞出版)の要約と感想

 
書評「時間革命」の表紙
この記事を書いている人 - WRITER -
経営コンサルタント(中小企業診断士)、人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)。福岡生まれの熊本育ち。性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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書籍情報・購入経緯

【書籍情報】
著者:堀江 貴文(ほりえ・たかふみ)
著書:「時間革命-1秒もムダに生きるな-」
値段/発行所:1,300円(税抜き)/朝日新聞出版
その他著書:「ゼロ(ダイアモンド社)」「本音で生きる(SB新書)」「多動力(幻冬舎)」など多数

【購入経緯】
堀江貴文氏(ホリエモン)の本ということで購入、安易(笑)。
前々回紹介した「神・時間術」もそうですが、時間の使い方、過ごし方に悩んでいたので参考になればと思っての購入です。

こんな人におすすめの一冊

・毎日、自宅と会社の往復で1日が終わっている方
・自分の時間(自分のやりたいことや好きなことをやる時間)を持てていない方
・嫌々仕事をしている方
・自分とは合わない人との人付き合いを続けている方
等に読んで欲しい一冊

この本を読むことで分かること

・時間はお金と同等ではなく、何よりも時間が大切だということ。時間は人生そのもの。
・自分時間を増やすことが時間の質を高め、ひいては人生の質を高めることになる。
・暇は悪。「今、ここ」に集中する。
・「自分の心」という自分がコントロール出来るものに集中し、本物の自信を身につけることが大切。

要約

「Time is Money.」ではなく「Time is Life.」

時間とお金の写真

「Time is Money.(時は金なり)」は「時間はお金と同様に貴重なものだから決して無駄にしてはいけない」ということわざですが、本書では「Time is Life.(時間は人生そのもの)」であり、時間とお金は同等のものではなく、「何よりも尊いのは時間である」という考え方を大前提に話が進んでいきます。「時間は有限であり尊いもの」という考え方で行動すれば、「時間の質が高まり人生の質も高まる」という訳です。そのためには、時間の投資先を絶えず判断し、その価値が最大化することに全てを注ぐ必要があります。

ちなみに、経営コンサルタントの新将命(あたらし まさみ)氏も著書「働き方の教科書」内で「時間とは目減りする財産である。『時はカネなり』という表現は大きな間違いで、正しくは『時は命なり』」と堀江氏と同様のことを仰っています。

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感想(3件)

労働とお金について

時間の貴重さを再認識するにあたり、今一度考えを改めたいのが「労働とお金」に対する考え方です。
(堀江氏はベーシックインカムを推奨していますが、それは一旦横に置いておいて)一般の方は、1日の大半の時間、いや人生のほとんどを「労働」に費やすことになります。「年金は70歳から〜」なんて言葉が飛び交う世の中ですが、あながち言い過ぎでもないでしょう。

(特に時給で働くアルバイトが典型ですが)一般に「労働」とは時間をお金に変える行為で、みんな時間を切り売りすることでお金を得ています。

例えば、最近よく巷で見かける「Uber Eats」。
あれもまさに自分の時間の切り売りと言って良いでしょう。
給料は歩合制(1時間2,000円ぐらい?)で、確かに普通のバイトより時給は良いですが、個人事業主扱いでの契約となり、配達中の事故で働けなくなっても補填はない等、色々問題として取り上げられています。まぁ、そもそも自転車であんな無謀で無茶な運転(携帯見ながら運転、信号無視など交通ルール違反)をしたら事故を起こすのは当たり前だと思いますが…。
と、少し話が逸れてしまいましたが、時間は貴重なもので、人生そのものです。
であれば、本当にあなたの労働はその時給なり日給なりの金額しかないのだろうか?今、一度考える必要があるのではないでしょうか。

上記関連記事でも触れている通り、事業主(経営者)が労働者を雇用するのは、そもそも(労働に対して)報酬(お金)を支払うのは、お金以上に貴重な「時間」が手に入るからです。

「お金=価値のあるもの」という錯覚が、貴重な時間を切り売りしてお金に換金させています。堀江氏は、「お金とはただの価値交換のツール(手段)に過ぎない。取引には信用が不可欠であり、お金が信用の代わりになっている。お金は信用を可視化するための道具(ツール)である」と言い切っています。

であれば、本来大切なのは「信用」ということになります。
約束の時間に遅れない、他人に迷惑をかけない、期待される以上の成果を出すといった信用を積み重ねるべきであり、お金を積み重ねるべきではないのです。信用を積み重ねれば、自然にお金も溜まるはずです。

他人時間ではなく、自分時間を生きること

時間は有限であり尊いものです。時間を意識するとは、同時に死を意識することでもあります。
著者である、堀江貴文氏も「ずっと死への恐怖に囚われて生きてきた」と述べていますが、これが現在の同氏の考えに繋がっていることは間違いないでしょう(この死を意識することについては、同氏著書の「ゼロ-なにもない自分に小さなイチを足していく-」を一読するとよく分かると思います)。

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感想(46件)

つまり、死はいずれ必ず訪れるもの。
これを意識しておくことで日々の過ごし方が変わります。
そうした中、堀江貴文氏は本書で、「他人時間ではなく、自分時間を生きること」が自分の人生の質を高めることに繋がると述べています。

ここでいう「他人時間」とは、やらされている仕事、通勤、したくもない電話やメール、気を遣う飲み会といったもの。
一方で「自分時間」とは、好きな仕事、趣味、やりたいこと、楽しいイベント、気の合う仲間との飲み会などです。
当然、自分時間が多ければ多いほど自分の人生の質は高くなります。自分時間を増やす為には、他人時間を減らすしかありません。

1日が24時間である以上、この2つはトレードオフの関係にあります。他人時間を減らさずして自分時間を増やすことは出来ません。ですが、人は他人から嫌われるのが嫌なので、他人の期待を満たす生き方(他人時間に費やすこと)がやめられません。

大切なことは、あなたがコントロール出来ることなのか出来ないことなのか、しっかりと見極め対応することです。
あなたの行動に対して、どんな感情を抱くかは、第三者(上司や同僚、家族)側の問題です。他人から嫌われようと、どう思われようと、それはあなたの人生には関係のないことです。
大切なのは「自分時間をどう増やすか」であって、相手が自分をどう思うか、なんてことをかんがえて、自分の人生と時間を無駄にするのはやめましょう。
「他人」という存在は、あなたの時間を奪う最たるものです。
「時間=人生」を本当に理解し行動に移すならば、人間関係も「自分」を起点に考え直すべきなのです。

暇は悪。仕事は暇つぶし、大人こそ暇している

本書の中で、「暇」=「悪」、「子供は余裕がある、大人は忙しいというのは真逆」だと述懐しています。
また、「何の為に働くか?」と言う質問に対し、「暇つぶしのため」と指摘しています。

このようなことを言われると、「私はスケジュールが詰まっていて忙しいから暇じゃないよ」と反論する方も多いと思います。
ですが、入っているスケジュールのほとんどが「他人時間」に費やしています(自分のやりたいことではない)。「他人時間」で一杯にすることで、「忙しい、忙しい」と不満を垂れていれば自分の人生の空虚さから逃れられるからです。だって、他人の役に立ったり、期待に応えることで、一応の満足感が得られますからね。ですが、その実はただ「忙しいふり」をしているだけなのです、実際は暇なのに(ここで言う暇とは「忙しさで偽装された暇」という意味です)。

実際、子供の方が、常に目の前のことに夢中で、充実した時間を過ごしているし、一方で大人は「暇」なせいで、「目標・計画」「リスク」「シミュレーション」と言った空虚なことで頭を満たし、エネルギーの無駄遣いばかりをしています。

その証拠に、その入っているスケジュールがないとすれば、何をしますか?
それ(スケジュール)を埋める「やりたいこと」があなたにはありますか?

だからこそ、「今、ココ」に集中

集中を表すイラスト

このように(内面が)暇だと、他人事(他人からの評価や悪口、愚痴など)や考えても無駄なこと(過去への後悔、将来の不安、悩み)にエネルギーを振り向けてしまい、貴重な時間を無駄にしてしまいます。

だからこそ、目の前のことに夢中になることが大切です。分かりやすく言えば、「今、ここ」に集中するということです。

堀江氏曰く、ストレスの99%が「過去」か「未来」に由来したものであり、「何かに熱中している瞬間」というのはそれほどストレスを感じないとのこと。
つまり、現在、「今、ここ」には大したストレスは存在しないという訳です。
「今、ここ」に集中するとは、堀江氏的に言えば、「ハマること」「やりたい事を(何も考えず、計画・戦略なんて立てず)今すぐやる」ということです。

「『楽しいこと』『好きなこと』『やりたいこと』をやる」という自分時間で満たせばそうしたストレスからも解放され、必然的に暇もなくなり、自然と他人時間よりも自分時間を過ごすようになります。

ちなみに、パナソニックの創業者である松下幸之助氏も「(逆境、順境どちらの場合であっても)今いる境遇を受け入れ、今、ここ、自分をコントロールすることが大切である」と説いています。

また堀江氏も考え方が似ていて、本書の中で「人生」は「大きな川」で、自分は究極の「受け身」状態でその川にプカプカ浮いている。
当然、途中には滝もあるが、それにぶつかるかどうかは運任せの領域であり、自分ではコントロールできない。川の流れに合わせて浮かんでいる以上、ひとたび目の前に滝が現れたら、どんなに足掻いても無駄だ。手足をバタバタさせていると、落ちた時に怪我をしかねない。身体の力を抜いて流されるがままにいくのがベストだと述べています。
このように自身の境遇の受け入れ方や、自分のコントロール出来るものに集中すると言った考え方は、偉人とも共通しています。

本物の自信を持つために…現在を生きる

ノリの良さやバカになって動けない人は「自信」が足りていない。自信がないから将来を心配するという無駄をやめられない訳です。

では自信とはどうやったら持てるのか?
堀江氏は、「○○がないから、自信が持てない」という答え方はおかしい。「自信」には「根拠」なんていらない、自信を持つのに天賦のものはいらないと述べています。また、根拠のある自信もまた危ういと指摘しています。
例えば、「学歴や売上高、一流企業に勤めている」と言った肩書きが根拠となっていたとしても、当然、上には上がいます。そうした根拠が崩れれば、それを支えていた自信も崩れてしまうからです。

だから、「自信には根拠なんてない方が良い。根拠がないからこそ崩れることがない、死ぬまでずっと自信を持っていられる」と述べています。

そして「本当の自信」とは、「自分の心に寄せる強固な信用」であるとも。
堀江氏も「自分の心だけはコントロール出来る」と確信している

次のように本書を締めている。

外部の世界は思うように変えられない、身体の力を抜いて「川」にプカプカ浮かび、ただ「漂流」する
自分が何を持って生まれるか、どんな幸運に恵まれるか、どんな「滝」に出くわすか。それらはコントロールできない。だから、完全に諦めていて、悪あがきはしない。
けれども、川から見えるその景色やその意味は自由に「解釈」を変えることができる。他人の目を気にするのをやめて、常に本音を言い、美味しい「果物」のことだけを考える。思い通りにできるのは自分の心だけ。
外部のことに惑わされず、自分の手綱をしっかりと握っていられるという確信、過去や未来に心を奪われず、いつでも目の前の現在に夢中になっていられるという手応え、それが本物の自信を作る
そのために必要なのは、将来のために自分の能力を高めたり人を圧倒するような「過去」の実績を積み重ねたりすることではない。
現在を生きることだ。現在の中にしか希望はない。

引用:書籍「時間革命」P.233-P.234/著者:堀江貴文

感想

本書を読んで思い出すものが「2つ」あります。

一つは、「iphone」の生みの親であるスティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学の卒業式でのスピーチです。式辞では伝えたいこととして3つのこと(点と点をつなぐ、愛と敗北、死)を述べていますが、そのうちの一つ、「死」について次のように述べています。

「毎日、これが人生最後の日と思って生きなさい。やがて必ずその通りになる日が来るから。
(私は)毎朝、鏡を見て自分に問いかけてきました。
もし今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていることを私は本当にやりたいだろうか?』と。
そう遠くないうちに死ぬと意識しておくことは重大な選択をする際の最も重要なツールでした。ほとんどの物事、外部からの期待、自分のプライド、屈辱や挫折に対する恐怖、こういったものは死に臨んでは消えて無くなり真に重要なことだけが残るからです。
自分も死に向かっているという自覚は、何かを失ってしまうかもしれないという思考の落とし穴を避けるための最善の策です。死は私たち全てが共有する行き先です。かつてそこから逃れた者は一人としていません・・・(中略)・・・あなた方の時間は限られています。他の誰かの人生を生きて無駄にしてはいけません。
ドグマ(固定された堅固な信条)にとらわれてはいけません。それは他人の人たちの思考の結果とともに生きることだからです。他人の意見の雑音によって自分の内なる声が掻き消されてしまわないようにして下さい。そして最も重要なことですが、あなたの心や直感に従う勇気を持って下さい。心や直感はあなたが本当は何になりたいのか既に知っています。他のことは二の次です

引用:スティーブ・ジョブス スタンフォード大学卒業式辞 日本語字幕版より

中でも、「ほとんどの物事、外部からの期待、自分のプライド、屈辱や挫折に対する恐怖、こういったものは死に臨んでは消えて無くなり真に重要なことだけが残る(つまり、こうしたものに目を向けたりとらわれることは無駄だということ)」や「あなた方の時間は限られています。他の誰かの人生を生きて無駄にしてはいけません」、「あなたの心や直感に従う勇気を持ってください。心や直感はあなたが本当は何になりたいのか既に知っています」と言ったスピーチには通ずるところがあると思います。

【スティーブ・ジョブズ氏のスピーチ】
名スピーチです。一度は視聴する事をお勧めします。

スティーブ・ジョブス スタンフォード大学卒業式辞 日本語字幕版

もう一つは、「アドラー心理学」です。
日本でも、アドラーの心理学をまとめた「嫌われる勇気」や「人生に革命が起きる100の言葉」と言った書籍が流行りました。(ここでは詳しく触れませんが)アドラー心理学には「嫌われる勇気を持ちなさい」や「今、ここを真剣に生きる」という考え方があります。堀江氏の主張は心理学の観点からも通ずるところがありそうです。

まとめ

要約の中でも何度も触れましたが、基本とすべきは「時間こそが一番尊い」という考え方です。これを徹底すれば、時間をムダにする行動や考え方にブレーキがかかります。逆に徹底できず、他人や周りに囚われてしまうといつまで経っても時間の質は高まりません。
そんな方は、本書の中で述べてある次の言葉に勇気をもらって下さい。
あなたの自意識が作り出す「世間」(失敗したら恥ずかしい、みんなからどんな目で見られるだろうかと言ったもの)は心の幻なので、周りの目、他人からの評価などを気にする必要はない、みんな自分のことで一生懸命で谷の行動を気にかけてる余裕なんかないと述べています。
ぜひ、本書の考えを実践し、自分の一度しかない人生を、楽しいこと、好きなこと、やりたいことで詰まった自分時間で埋め尽くしましょう。コントロール出来ないことには囚われず、「今、ここ、(自分)」に集中して生きましょう。

この記事を書いている人 - WRITER -
経営コンサルタント(中小企業診断士)、人事・労務コンサルタント(社会保険労務士)。福岡生まれの熊本育ち。性格は典型的な「肥後もっこす」。 「ヒト」と「組織」の問題解決(人材教育・育成や組織変革)を専門とする。 また、商社時代に培った経験から財務・会計にも強く、人事面のみならず財務面からの経営アドバイスも行う。 他にも社会保険労務士、中小企業診断士や行政書士など難関国家資格を含む20個の資格にフルタイムで働きながら1発合格した経験を生かし、資格取得アドバイザーとしても活動中。
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